坂本龍馬の手紙/池内蔵太宛 推定、慶応元年夏、22日

其後ハ御物遠奉存候。
作日頃より御風
気ニ御引籠のよし
御大事可被成、奉存候。
然ニ拙儀御国の
無余儀方ニ文
通し申度、独
兄ならでハ不叶事
拝顔仕度奉存候。
彼海軍士官被
仰付候者も、大坂
表ニて被仰付候時ハ
拙者、急〻下坂
仕らねバ彼者
とよる所を不知
と申事ニ相成申候。
早〻御聞合可被下候。     頓首。
 廿二日       直陰
池蔵太様    濤次郎