包括的核実験禁止条約
包括的核実験禁止条約
前文
この条約の締約国(以下「締約国」という。)は、
核軍備の縮小(軍備における核兵器の削減を含む。)及びすべての側面における核拡散の防止の分野における近年の国際協定その他の積極的措置を歓迎し、
これらの国際協定その他の積極的措置を完全かつ迅速に実施することの重要性を強調し、
現在の国際情勢が核軍備の縮小に向けて及びすべての側面における核兵器の拡散に対して一層効果的な措置をとる機会を与えていることを確信し、また、そのような措置をとる意図を有することを宣言し、
核兵器の除去及び厳重かつ効果的な国際管理の下における全面的かつ完全な軍備縮小を究極的な目標として世界的規模で核兵器を削減するための系統的かつ漸進的な努力を継続することの必要性を強調し、
核兵器のすべての実験的爆発及び他のすべての核爆発を停止することは、核兵器の開発及び質的な改善を抑制し並びに高度な新型の核兵器の開発を終了させることによって核軍備の縮小及びすべての側面における核不拡散のための効果的な措置となることを認識し、
更に、核兵器のすべての実験的爆発及び他のすべての核爆発を終了させることが核軍備の縮小を達成するための系統的な過程を実現させる上での有意義な一歩となることを認識し、
核実験の終了を達成するための最も効果的な方法が軍備縮小及び不拡散の分野において長期にわたって国際杜会の最優先の目標の一であった普遍的な及び国際的かつ効果的に検証することのできる包括的核実験禁止条約を締結することであることを確信し、
千九百六十三年の大気圏内、宇宙空間及び水中における核兵器実験を禁止する条約の締約国が核兵器のすべての実験的爆発の永久的停止の達成を希求する旨を表明したことに留意し、
更に、この条約が環境の保護に貢献し得るとの見解が表明されたことに留意し、
すべての国によるこの条約への参加を得るという目的並びにすべての側面における核兵器の拡散の防止、核軍備の縮小の過程の進展並びに国際の平和及び安全の強化に効果的に貢献するというこの条約の趣旨を確認して、
次のとおり協定した。
第一条 基本的義務
1 締約国は、核兵器の実験的爆発又は他の核爆発を実施せず並びに自国の管轄又は管理の下にあるいかなる場所においても核兵器の実験的爆発及び他の核爆発を禁止し及び防止することを約束する。
2 締約国は、更に、核兵器の実験的爆発又は他の核爆発の実施を実現させ、奨励し又はいかなる態様によるかを問わずこれに参加することを差し控えることを約束する。
第二条 機関
A 一般規定
1 締約国は、この条約の趣旨及び目的を達成し、この条約の規定(この条約の遵守についての国際的な検証に関する規定を含む。)の実施を確保し並びに締約国間の協議及び協力のための場を提供するため、この条約により包括的核実験禁止条約機関(以下「機関」という。)を設立する。
2 すべての締約国は、機関の加盟国となる。締約国は、機関の加盟国としての地位を奪われることはない。
3 機関の所在地は、オーストリア共和国ウィーンとする。
4 機関の内部機関として、締約国会議、執行理事会及び技術事務局(国際データセンターを含む。)をこの条約により設置する。
5 締約国は、この条約に従い機関がその任務を遂行することに協力する。締約国は、この条約の趣旨及び目的又はその規定の実施に関して提起される事項について、締約国間で直接又は機関若しくは他の適当な国際的な手続(国際連合憲章に基づく国際連合の枠内の手続を含む。)を通じて協議する。
6 機関は、できる限り干渉の程度が低く、かつ、検証活動の目的の適時の及び効果的な達成に合致する方法で、この条約に規定する検証活動を行う。機関は、この条約に基づく自己の責任を果たすために必要な情報及び資料のみを要請する。機関は、この条約の実施を通じて知るに至った非軍事上及び軍事上の活動及び施設に関する情報の秘密を保護するためにすべての措置をとるものとし、特に、秘密の保護に関するこの条約の規定を遵守する。
7 締約国は、この条約の実施に関連して機関から秘密のものとして受領する情報及び資料を秘密のものとして取り扱い、並びに当該情報及び資料に対して特別の取扱いを行う。締約国は、当該情報及び資料をこの条約に基づく自国の権利及び義務との関連においてのみ利用する。
8 機関は、独立の機関として、国際原子力機関等の他の国際機関との間の協力のための措置を通じ、可能な場合には既存の専門的知識及び施設を利用するよう及び費用対効果を最大にするよう努める。当該措置については、軽微な及び通常の商業的かつ契約的な性質を有するものを除くほか、承認のために締約国会議に提出される協定で定める。
9 機関の活動に要する費用については、国際連合と機関との間の加盟国の相違を考慮して調整される国際連合の分担率に従って締約国が毎年負担する。
10 準備委員会に対する締約国の財政的負担については、適当な方法によって機関の通常予算に対する当該締約国の分担金から控除する。
11 機関に対する分担金の支払か延滞している機関の加盟国は、その未払の額が当該年に先立つ二年の間に当該加盟国から支払われるべきであった分担金の額に等しい場合又はこれを超える場合には、機関において投票権を有しない。ただし、締約国会議は、支払の不履行が当該加盟国にとってやむを得ない事情によると認めるときは、当該加盟国に投票を許すことができる。
B 締約国会議
構成、手続及び意思決定
12 締約国会議(以下「会議」という。)は、すべての締約国によって構成される。各締約国は、会議において一人の代表を有するものとし、代表は、代表代理及び随員を伴うことができる。
13 会議の第一回会期の会合については、この条約が効力を生じた後三十日以内に寄託者が招集する。
14 会議は、別段の決定を行う場合を除くほか、毎年通常会期として会合する。
15 会議の特別会期の会合は、次のいずれかの場合に開催される。
⒜ 会議が決定する場合
⒝ 執行理事会が要請する場合
⒞ いずれかの締約国が要請し、かつ、締約国の過半数が支持する場合
当該会合は、開催の決定又は要請において別段の明示がない限り、会議の決定、執行理事会の要請又は必要な支持の獲得の後三十日以内に開催される。
16 会議は、第七条の規定に従って改正会議として開催することができる。
17 会議は、第八条の規定に従って検討会議として開催することができる。
18 会期の会合は、会議が別段の決定を行う場合を除くほか、機関の所在地で開催される。
19 会議は、その手続規則を採択する。会議は、各会期の始めに、議長及び他の必要な役員を選出する。これらの者は、次の会期において新たな議長及ぴ他の役員か選出されるまで在任する。
20 定足数は、締約国の過半数とする。
21 各締約国は、一の票を有する。
22 会議は、出席しかつ投票する締約国の過半数による議決で手続事項についての決定を行う。実質事項についての決定は、できる限りコンセンサス方式によって行う。決定に当たってコンセンサスが得られない場合には、会議の議長は、いかなる投票も二十四時間延期し、この間にコンセンサスの達成を容易にするためのあらゆる努力を払い、及び当該二十四時間の終了の前に会議に報告する。当該二十四時間の終了の時にコンセンサスが得られない場合には、会議は、この条約に別段の定めがある場合を除くほか、出席しかつ投票する締約国の三分の二以上の多数による議決で決定を行う。実質事項であるか否かについて問題が生ずる事項については、実質事項についての決定に必要な多数による議決で別段の決定か行われない限り、実質事項として取り扱う。
権限及び任務
24 会議は、機関の主要な内部機関であり、この条約に従ってこの条約の範囲内のいかなる問題又は事項(執行理事会及び技術事務局の権限及び任務に関するものを含む。)も検討する。会議は、締約国が提起し又は執行理事会が注意を喚起するこの条約の範囲内のいかなる問題又は事項についても、勧告及び決定を行うことができる。
25 会議は、この条約の実施を監督し、その遵守状況を検討し、並びにその趣旨及び目的を推進するために行動する。会議は、執行理事会及び技術事務局の活動も監督するものとし、これらのいずれに対してもその任務の遂行のために指針を与えることができる。
26 会議は、次のことを行う。
⒜ 執行理事会が提出するこの条約の実施に関する機関の報告並びに機関の年次計画及び年次予算を検討し及び採択し並びに他の報告を検討すること。
⒝ 9の規定に従って締約国が支払う分担金の率について決定すること。
⒞ 執行理事会の理事国を選出すること。
⒟ 技術事務局の事務局長(以下「事務局長」という。)を任命すること。
⒠ 執行理事会が提出する執行理事会の手続規則を検討し及び承認すること。
⒡ この条約の運用に影響を及ぼし得る科学及び技術の進歩を検討すること。このため、会議は、事務局長がその任務の遂行に当たって会議、執行理事会又は締約国に対してこの条約に関連する科学及び技術の分野における専門的な助言を行うことができるようにするために、科学諮問委員会を設置することを事務局長に指示することができる。この場合において、科学諮問委員会は、個人の資格において職務を遂行し、かつ、会議が採択する付託事項に従いこの条約の実施に関連する特定の科学の分野における専門的知識及び経験に基づいて任命される独立した専門家で構成される。
⒢ 第五条の規定に従いこの条約の遵守を確保し並びにこの条約に違反する事態を是正し及び改善するために必要な措置をとること。
⒣ 第一回会期において、準備委員会が作成し及び勧告する協定案、取決め案、規則案、手続案、運用手引書案、指針案その他の文書を検討し及び承認すること。
⒤ 執行理事会が38⒣の規定に従って機関に代わって締結する協定又は取決めであって技術事務局が締約国、締約国以外の国又は国際機関との間で交渉したものを検討し及び承認すること。
⒥ この条約に従って自己の任務を遂行するために必要と認める補助機関を設置すること。
C 執行理事会
構成、手続及び意思決定
27 執行理事会は、五十一の理事国によって構成される。締約国は、この条の規定に従い、理事国としての任務を遂行する権利を有する。
29 執行理事会の理事国は、会議によって選出される。その選出のために、各地理的地域は、当該各地理的地域に属する締約国のうちから次のとおり締約国を指名する。
⒜ 各地理的地域に割り当てられる議席の少なくとも三分の一は、政治上及び安全保障上の利益に考慮を払い、国際的な資料によって決定されるこの条約に関連する原子力能力及び当該各地理的地域において決定される優先順位による次の基準の全部又は一部に基づいて指名される当該各地理的地域の締約国によって占められるものとする。
(ⅰ) 国際監視制度の監視施設の数
(ⅱ) 監視技術についての専門的知識及び経験
(ⅲ) 機関の年次予算に対する分担金
⒝ 各地理的地城に割り当てられる議席の一は、輪番制により、当該各地理的地域に属する締約国の中で締約国となった時からの期間(執行理事会の理事国として選出されたことがある締約国については、その直前の任期か終了した時からの期間いが最も長い締約国のうち英語のアルファベット順による最初の締約国によって占められるものとする。そのような基準に従って指名された締約国は、その議席の放棄を決定することができる。この場合において、その決定を行った締約国は、事務局長に対し議席を放棄する旨の書簡を提出するものとし、当該議席は、この⒝の規定に従って次の順位となる締約国によって占められるものとする。
⒞ 各地理的地域に割り当てられる残余の議席は、当該各地理的地域に属するすべての締約国の中から輪番制又は選挙によって指名される締約国によって占められるものとする。
30 執行理事会の各理事国は、執行理事会において一人の代表を有するものとし、代表は、代表代理及び随員を伴うことができる。
31 執行理事会の各理事国は、自国が選出された会議の会期の終了の時からその後二回目に行われる会議の年次通常会期の終了の時まで在任する。ただし、執行理事会の理事国を最初に選出するに当たっては、選出される理事国のうち28に規定する定められた理事国の数の割合に十分な考慮を払って決定される二十六の理事国の任期を三回目に行われる会議の年次通常会期の終了の時までとする。
32 執行理事会は、その手続規則を作成し、承認のためにこれを会議に提出する。
33 執行理事会は、その議長を理事国より選出する。
34 執行理事会は、通常会期として会合するほか、通常会期と通常会期との間においては、その権限及び任務の遂行のために必要に応して会合する。
35 執行理事会の各理事国は、一の票を有する。
36 執行理事会は、すべての理事国の過半数による議決で手続事項についての決定を行う。執行理事会は、この条約に別段の定めがある場合を除くほか、すべての理事国の三分の二以上の多数による議決で実質事項についての決定を行う。実質事項であるか否かについて問題が生ずる事項については、実質事項についての決定に必要な多数による議決で別段の決定が行われない限り、実質事項として取り扱う。
権限及び任務
37 執行理事会は、機関の執行機関である。執行理事会は、会議に対して責任を負う。執行理事会は、この条約によって与えられる権限及び任務を遂行する。執行理事会は、これらを遂行するに当たり、会議による勧告、決定及び指針に従って行動し、並びにこれらの勧告、決定及び指針の継続的かつ適切な実施を確保する。
38 執行理事会は、次のことを行う。
⒜ この条約の効果的な実施及び遵守を促進すること。
⒝ 技術事務局の活動を監督すること。
⒞ この条約の趣旨及び目的を推進するための新たな提案の検討のために必要に応じて会議に勧告すること。
⒟ 締約国の国内当局と協力すること。
⒠ 機関の年次計画案及び年次予算案、この条約の実施に関する機関の報告案、執行理事会の活動に関する報告並びに執行理事会が必要と認め又は会議か要請するその他の報告を検討し及び会議に提出すること。
⒡ 会議の会期のための準備(議題案の作成を含む。)を行うこと。
⒢ 第七条の規定に従い、運営上の又は技術的な性質の事項についての議定書又はその附属書の修正案を検討し及びその採択について締約国に勧告すること。
⒣ 会議が事前に承認することを条件として機関に代わって締約国、締約国以外の国又は国際機関と協定又は取決め(⒤の協定及び取決めを除く。)を締結し及びその実施を監督すること。
⒤ 検証活動の実施に関する締約国又は締約国以外の国との間の協定又は取決めを承認し及びその運用を監督すること。
⒥ 技術事務局が提案する新たな運用手引書及び現行の運用手引書の変更を承認すること。
39 執行理事会は、会議の特別会期の会合の開催を要請することができる。
40 執行理事会は、次のことを行う。
41 執行理事会は、この条約の違反の可能性及びこの条約に基づく権利の濫用についての締約国が提起する懸念を検討する。その検討に当たり、執行理事会は、関係締約国と協議し及び、適当な場合には、当該懸念を提起された締約国に対し一定の期間内に事態を是正するための措置をとるよう要請する。執行理事会は、更に行動が必要であると認める場合には、特に、次の一又は二以上の措置をとる。
⒜ すべての締約国に対して問題又は事項を通報すること。
⒝ 問題又は事項について会議の注憲を喚起すること。
⒞ 第五条の規定に従い、事態を是正し及びこの条約の遵守を確保するための措置に関し、会議に対して勧告を行い及び適当な場合には措置をとること。
D 技術事務局
42 技術事務局は、この条約の実施について締約国を援助する。技術事務局は、会議及び執行理事会が任務を遂行するに当たり、会議及び執行理事会を補佐する。技術事務局は、この条約によって与えられる検証その他の任務及びこの条約に従って会議又は執行理事会によって委任される任務を遂行する。技術事務局には、その不可欠な一部分としての国際データセンターを含む。
43 この条約の遵守の検証に関する技術事務局の任務には、第四条の規定及び議定書に従って、特に、次のことを含むものとする。
⒜ 国際監視制度の運用を監督し及び調整することについて責任を負うこと。
⒝ 国際データセンターを運用すること。
⒞ 通常の活動として国際監視制度によって得られるデータを受領し、処理し、分析し及びこれについて報告すること。
⒟ 監視観測所の設置及び運用について技術上の援助及び支援を行うこと。
⒠ 執行理事会か締約国間の協議及び説明を容易にするに当たってこれを補佐すること。
⒡ 現地査察の要請を受領し及び処理し、執行理事会が当該要請を検討することを容易にし、現地査察の実施のための準備を行い、現地査察が行われている間技術上の支援を行い並びに執行理事会に報告すること。
⒢ 締約国、締約国以外の国又は国際機関との間で協定又は取決めについて交渉し及び、執行理事会が事前に承認することを条件として、締約国又は締約国以外の国と検証活動に関する協定又は取決めを締結すること。
⒣ この条約に規定する検証に関するその他の事項につき国内当局を通じて締約国を援助するここと。
44 技術事務局は、第四条の規定及び議定書に従い、執行理事会が承認することを条件として、検証制度の種々の構成要素の運用の指針とするための運用手引書を作成し及び維持する。運用手引書は、この条約又は議定書の不可分の一部を成さないものとし、執行理事会が承認することを条件として、技術事務局によって変更されることができる。技術事務局は、運用手引書の変更を締約国に対して速やかに通報する。
45 運営上の事項に関する技術事務局の任務には、次のことを含むものとする。
⒜ 機関の計画案及び予算案を作成し及び執行理事会に提出すること。
⒝ この条約の実施に関する機関の報告案及び会議又は執行理事会が要請する場合には他の報告を作成し及び執行理事会に提出すること。
⒞ 会議、執行理事会その他補助機関に対して運営上及び技術上の援助を行うこと。
⒟ この条約の実施に関し機関に代わって通報を行い及び受領すること。
⒠ 機関と他の国際機関との間の協定に関する運営上の任務を遂行すること。
46 締約国が機関に対して行うすべての要請及び通報は、当該締約国の国内当局を通じて事務局長に送付される。当該要請及び通報は、この条約の言語の一で行われる。当該要請及び通報に対応するに当たり、事務局長は、当該要請及び通報において使用された言語を使用する。
47 技術事務局は、機関の計画案及び予算案を作成し及び執行理事会に提出する任務の遂行に当たり、国際監視制度の一部として設置された各施設に要するすべての費用についての明確な会計処理の原則を決定し及び継続して適用する。機関の他のすべての活動についても、同様に取り扱う。
48 技術事務局は、その任務の遂行に関連して生じた問題であって、その活動の実施に当たって知るに至りかつ関係締約国との間の協議を通じて解決することができなかったものを執行理事会に対して速やかに通報する。
49 技術事務局は、その長でありかつ首席行政官である事務局長及び科学要員、技術要員その他の必要な人員によって構成される。事務局長は、執行理事会の勧告に基づき四年の任期で会議によって任命される。その任期については、一回に限り更新することかできる。最初の事務局長については、準備委員会の勧告に基づき会議がその第一回会期において任命する。
50 事務局長は、技術事務局の職員の任命、組織及び任務の遂行につき会議及び執行理事会に対して責任を負う。職員の雇用及び勤務条件の決定に当たっては、最高水準の専門的知識、経験、能率、能力及び誠実性を確保することの必要性に最大の考慮を払う。締約国の国民のみが、事務局長、査察員並びに専門職員及び事務職員となる。できる限り広範な地理的基礎に基づいて職員を採用することが重要であることについて、十分な考慮を払う。職員の採用に当たっては、技術事務局の任務を適切に遂行するために必要な最小限度に職員を保つという原則を指針とする。
51 事務局長は、適当な場合には、執行理事会との協議の後、特定の同題について勧告を行うための科学の専門家の臨時の作業部会を設置することができる。
52 事務局長、査察員、査察補及び技術事務局の職員は、その任務の遂行に当たって、いかなる政府からも又は機関外のいかなるところからも指示を求め又は受けてはならない。これらの者は、機関に対してのみ責任を有する国際公務員としての立場に望ましくない影響を及ぽすおそれのあるいかなる行動も差し控えなければならない。事務局長は、査察団の活動について責任を負う。
53 締約国は、事務局長、査察員、査察補及び技術事務局の職員の任務の専ら国際的な性質を尊重するものとし、これらの者が任務を遂行するに当たってこれらの者を左右しようとしてはならない。
E 特権及び免除
54 機関は、締約国の領域内又はその管轄若しくは管理の下にあるその他の場所において、機関の任務の遂行のために必要な法律上の能力並びに特権及び免除を享受する。
55 締約国の代表、その代表代理及び随員、執行理事会に選出された理事国の代表、その代表代理及び随員並びに事務局長、査察員、査察補及び機関の職員は、機関に関連する自己の任務を独立して遂行するために必要な特権及び免除を享受する。
第三条 国内の実施措置
1 締約国は、自国の憲法上の手続に従いこの条約に基づく自国の義務を履行するために必要な措置をとる。締約国は、特に、次のことのために必要な措置をとる。
⒜ 自国の領域内のいかなる場所又は国際法によって認められる自国の管轄の下にあるその他のいかなる場所においても、自然人及び法人がこの条約によって締約国に対して禁止されている活動を行うことを禁止すること。
⒝ 自然人及び法人が自国の管理の下にあるいかなる場所においても国の活動を行うことを禁止すること。
⒞ 自国の国籍を有する自然人がいかなる場所においても⒜の活動を行うことを国際法に従って禁止すること。
2 締約国は、1の規定に基づく義務の履行を容易にするため、他の締約国と協力しい及び適当な形態の法律上の援助を与える。
3 締約国は、この条の規定に従ってとる措置を機関に通報する。
4 締約国は、この条約に基づく自国の義務を履行するため、国内当局を指定し又は設置し及び、この条約が自国について効力を生じたときは、その指定又は設置について機関に通報する。国内当局は、機関及び他の締約国との連絡のための国内の連絡先となる。
第四条 検証
A 一般規定
1 この条約の遵守について検証するために、次のものから成る検証制度を設ける。当該検証制度は、この条約が効力を生ずる時に検証についてこの条約が定める要件を満たすことができるものとする。
⒜ 国際監視制度
⒝ 協議及び説明
⒞ 現地査察
⒟ 信頼の醸成についての措置
2 検証活動については、客観的な情報に基づくものとし、この条約の対象である事項に限定し、並びに締約国の主権を十分に尊重することを基礎として並びにできる限り干渉の程度か低く、かつ、当該検証活動の目的の効果的な及び適時の遂行に合致する方法で実施する。締約国は、検証についての権利の濫用を差し控える。
3 締約国は、この条約の遵守についての検証を容易にするために、この条約に従って、前条4の規定に従って設置する国内当局を通じて特に次のことによって機関及び他の締約国と協力することを約束する。
⒜ 当該検証のための措置に参加するために必要な施設及び通信手段を設置すること。
⒝ 国際監視制度の一部を成す国内の観測所から得られたデータを提供すること。
⒞ 適当な場合には協議及び説明の手続に参加すること。
⒟ 現地査察の実施を認めること。
⒠ 適当な場合には信頼の醸成についての措置に参加すること。
4 すべての締約国は、技術的及び財政的な能力のいかんを問わず、検証についての平等の権利を有し、及び検証を受け入れる平等の義務を負う。
5 この条約の適用上、いかなる締約国も、一般的に認められている国際法の原則六国の主権の尊重の原則を含むごに適合する方法で国内の検証技術によって得た情報を使用することを妨げられない。
6 締約国は、この条約の検証制度又は5の規定による国内の検証技術の運用を妨げてはならない。ただし、この条約に関係しない機微に係る設備、活動又は場所を保護する締約国の権利を害するものではない。
7 締約国は、この条約に関係しない機微に係る設備を保護し並びにこの条約に関係しない秘密の情報及び資料の開示を防止するための措置をとる権利を有する。
8 更に、非軍事上及び軍事上の活動及び施設に関する情報であって検証活勤の間に得られたものの秘密を保護するためのすべての必要な措置がとられるものとする。
9 機関がこの条約によって設けられた検証制度を通じて得た情報については、8の規定に従うことを条件として、この条約及び議定書の関連規定に従ってすべての締約国が利用することができる。
10 この条約は、科学的な目的のために行われる資料の国際的な交換を制限するものと解してはならない。
11 締約国は、適当な場合にはこの条約の検証制度の効率及び費用対効果を高めることとなる特定の措置を開発するため、検証制度を改善し及び追加的な監視技術(電磁衝撃波監視及び衛星による監視を含む。)の潜在的な検証能力を検討することについて機関及び他の締約国と協力することを約束する。そのような特定の措置は、合意される場合には、第七条の規定に従ってこの条約の現行の規定若しくは議定書に若しくは議定書の追加的な規定として含められ又は、適当な場合には、第二条44の規定に従って運用手引書に反映される。
12 締約国は、すべての締約国が国内における検証措置の実施を強化し及びこの条約の検証制度において使用される技術の平和的目的のための応用から利益を受けることを可能にするために、当該技術についての交流を可能な最大限度まで行うことを容易にし及びその交流に参加することについての相互間の協力を促進することを約束する。
13 この条約は、平和的目的のための原子力の応用を一層発展させるための締約国の経済的及び技術的な発展を妨げないような態様で実施する。
技術事務局の検証の分野における任務
14 技術事務局は、この条約の目的のため、この条約及び議定書に規定する検証の分野における任務を遂行するに当たり、締約国と協力して次のことを行う。
⒜ この条約に従ってこの条約の検証に関連するデータ及び報告のために作成された資料を受領し及び配布するための措置並びにそのために必要な世界的規模の通信基盤を維持するための措置をとること。
⒝ 技術事務局内において原則としてデータの保管及び処理の中心となる国際データセンターを通じ通常の活動として次のことを行うこと。
(ⅰ) 国際監視制度によって得られるデータについて要請を受領し及び要請を行うこと。
(ⅱ) 適当な場合には、協議及び説明の手続、現地査察並びに信頼の醸成についての措置の結果得られたデータを受領すること。
(ⅲ) この条約及び議定書に従って締約国及び国際機関からその他の関連するデータを受領すること。
⒞ 関連する運用手引書に従って国際監視制度、その構成要素及び国際データセンターの運用を監督し、調整し及び確保すること。
⒟ この条約についての国際的な検証が効果的に行われることを可能にし及びこの条約の遵守についての懸念の早期の解決に資するため、合意される手続に従い通常の活動として国際監視制度によって得られるデータを処理し及び分析し並びにこれについて報告すること。
⒠ すべてのデータ(未処理のもの及び処理済みのもの)及び報告のために作成された資料をすべての締約国が利用することができるようにすること。もっとも、締約国は、第二条7並びにこの条の8及び13の規定に従って国際監視制度によって得られるデータの利用について責任を負う。
⒡ すべての締約国に対し保管されているすべてのデータへの平等の、開かれた、利用しやすい、かつ、適時のアクセスを認めること。
⒢ すべてのデータ(未処理のもの及び処理済みのもの)及び報告のために作成された資料を保管すること。
⒣ 国際監視制度によって追加的なデータを得ることについての要請を調整し及び容易にすること。
⒤ 追加的なデータについての一の締約国から他の締約国に対する要請を調整すること。
⒥ 関係国が必要とする場合には、監視施設及びその通信手段の設置及び運用について技術上の援助及び支援を行うこと。
⒦ 検証制度によって得られるデータを取りまとめ、保管し、処理し及び分析し並びにこれについて報告するに当たって技術事務局及び国際データセンターが使用する技術を締約国の要請に応じ当該締約国が利用することができるようにすること。
⒧ 国際監視制度の運用及び国際データセンターの任務の遂行の全般を監視し及び評価し並びにこれについて報告すること。
15 技術事務局が14及び議定書に規定する検証の分野における任務の遂行に当たって使用する合意された手続は、関連する運用手引書で定める。
B 国際監視制度
16 国際監視制度は、地震学的監視施設、放射性核種監視施設(公認された実験施設を含む。)、水中音波監視施設及び微気圧振動監視施設並びにその各通信手段によって構成され、並びに技術事務局の国際データセンターの支援を受ける。
17 国際監視制度は、技術事務局の権限の下に置かれる。国際監視制度のすべての監視施設については、議定書に従い、当該監視施設を受け入れ又はその他の方法によってこれについて責任を負う国が所有し及び運用する。
18 締約国は、データの国際的な交換に参加し及び国際データセンターが利用し得るすべてのデータへのアクセスが認められる権利を有する。締約国は、自国の国内当局を通じて国際データセンターと協力する。
国際監視制度についての費用負担
19 機関は、国際監視制度に含められる施設であって議定書の附属書一の表の1A、2A、3及び4に掲げるもの並びにその運用につき、これらの施設が議定書及び関連する運用手引書で定める技術上の要件に従って国際データセンターにデータを提供することについて関係国及び機関が合意する場合には、議定書第一部4に規定する協定又は取決めに従って次のことに係る費用を負担する。
⒜ 新たな施設を設置し及び既存の施設の水準を高めること。ただし、これらの施設について責任を負う国がその費用を負担する場合は、この限りでない。
⒝ 国際監視制度の施設を運用し及び維持することへ適当な場合には、施設の安全を確保することを含むぶ並びにデータが改変されないことを確保するための合意された手続を適用すること。
⒞ 利用可能な手段で最も直接的な及び最も費用対効果の高いもの(必要な場合には、適当な通信の分岐点を経由するものを含む。)によって監視施設、実験施設、分析施設若しくは国内のデータセンターから国際データセンターへ国際監視制度によって得られるデータ(未処理のもの及び処理済みのもの)を送付し又は監視施設から実験施設及び分析施設へ当該データ(適当な場合には、試料を含む。)を送付すること。
⒟ 機関に代わって試料の分析を行うこと。
20 機関は、議定書の附属書一の表1Bに掲げる補助的な地震学的監視観測所網につき、議定書第一部4に規定する協定又は取決めに従って次のことに係る費用のみを負担する。
⒜ 国際データセンターヘデータを送付すること。
⒝ 補助的な地震学的監視観測所についてそのデータが改変されないことを確保すること。
⒞ 観測所の水準を必要とされる技術的基準に合致するよう高めること。ただし、当該観測所について責任を負う国がその費用を負担する場合は、この限りでない。
⒟ 適当な既存の施設がない場合において必要なときは、この条約の目的のために新たな観測所を設置すること。ただし、当該観測所について責任を負う国がその費用を負担する場合は、この限りでない。
⒠ その他の費用であって機関が関連する運用手引書に従って要請するデータの提供に係るもの
21 機関は、議定書第一部Fに規定する標準的な範囲内において国際データセンターが作成する資料及び提供するサービスのうち締約国が要請において選択したものを当該締約国に提供することに係る費用も負担する。追加的なデータの入手及び送付又は追加的な資料の作成及び送付に係る費用については、要請する締約国が負担する。
22 国際監視制度の施設を受け入れ又はその他の方法によってこれについて責任を負う締約国又は締約国以外の国との間で締結される協定又は適当な場合の取決めには、これに係る費用の負担についての規定を含める。当該規定には、締約国が受け入れ又は責任を負う施設に係る費用で19⒜並びに20の⒞及び⒟に規定するものを当該締約国が立て替え並びに当該締約国が機関に対する自国の分担金における適当な控除により弁済を受ける方法を含めることができる。当該控除は、締約国の年次分担金の額の五十パーセントを超えてはならないが、翌年以降に繰り越すことができる。締約国は、他の締約国との間の協定又は取決めによって及び執行理事会の同意を得て、当該他の締約国と共に当該控除を受けることができる。この22に規定する協定又は取決めは、第二条の26⒣及び38⒤の規定に従って承認される。
国際監視制度の変更
24 国際監視制度の次の変更は、直接影響を受ける国の同意を条件として、第七条の7及び8に規定する運営上の又は技術的な性質の事項とみなされる。執行理事会は、同条8⒟の規定に従って当該変更が採択されるよう勧告する場合には、原則として、同条8⒢の規定に従い当該変更がその承認に関する事務局長の通報の時に効力を生ずることについても勧告する。
⒜ いずれかの監視技術のための施設の数で議定書に定めるものの変更
⒝ 特定の施設についてのその他の詳細(特に、施設について責任を負う国、施設の所在地、施設の名称、施設の形式及び主要な地震学的監視観測所網又は補助的な地震学的監視観測所網のいずれに帰属させるかを含む。)の変更であって議定書の附属書一の表に反映されるもの
暫定的措置
26 事務局長は、議定轡の附属書一の表に掲げる監視施設の重大若しくは回復不可能な故障が生じた場合には、又は監視が及ぶ範囲のその他の一時的な縮小に対応するため、直接影響を受ける国と協議し及びその同意を得て並びに執行理事会の承認を得た上、一年を超えない期間の暫定的措置をとる。もっとも、必要な場合には、執行理事会及び直接影響を受ける国の同意を得て、一年間延長することができる。当該暫定的措置については、国際監視制度の稼働中の施設の数が関連する観測所網について定められる数を超えるものであってはならず、当該観測所網についての運用手引書で定める技術上及び運用上の要件をできる限り満たすものとし、並びに機関の予算の範囲内において実施する。事務局長は、更に、事態を是正するための措置をとり及びその恒久的な解決のための提案を行う。事務局長は、この26の規定に従って行った決定をすべての締約国に通報する。
国内の協力施設
27 締約国は、国際監視制度の枠内でのデータの提供とは別個に、国際監視制度の一部を構成しない国内の監視観測所によって得られる補足的なデータを国際データセンターが利用することができるように機関との間で協力についての取決めを作成することができる。
28 27の協力についての取決めについては、次のとおり作成することができる。
⒜ 技術事務局は、締約国の要請により及び当該締約国の費用で、特定の監視施設が国際監視制度の施設のための関連する運用手引書で定める技術上及び運用上の要件を満たしていることを証明するために必要な措置並びに当該特定の監視施設についてそのデータが改変されないことを確保するための措置をとった上、執行理事会の同意を条件として、当該特定の監視施設を国内の協力施設として正式に指定する。技術事務局は、適当な場合には、当該要件を満たしていることの証明を更新するために必要な措置をとる。
⒝ 技術事務局は、国内の協力施設の最新の一覧表を保持し、及びこれをすべての締約国に配布する。
⒞ 締約国の要請がある場合には、国際データセンターは、協議及び説明を容易にし並びに現地査察の要請についての検討を容易にするために国内の協力施設によって得られるデータを要請する。もっとも、当該データの送付に係る費用については、当該締約国が負担する。
国内の協力施設によって得られる補足的なデータを利用可能とし及び国際データセンターが補足的なデータの追加的若しくは迅速な送付又は説明を要請することができるための条件は、それぞれの監視観測所網のための運用手引書で定める。
C 協議及び説明
29 締約国は、可能なときはいつでも、この条約の基本的義務の違反の可能性について懸念を引き起こす問題を、まず、締約国間で、機関との間で又は機関を通じて、明らかにし及び解決するためにあらゆる努力を払うべきである。もっとも、すべての締約国の現地査察を要請する権利は害されない。
30 この条約の基本的義務の違反の可能性について懸念を引き起こす問題を明らかにし及び解決するよう29の規定によって他の締約国から直接要請された締約国は、できる限り速やかに、いかなる場合にもその要請の後四十八時間以内に、その要請を行った締約国に対して説明を行う。その要請を行った締約国及びその要請を受けた締約国は、執行理事会及び事務局長に対してその要請及びこれへの対応について通報することができる。
31 締約国は、この条約の基本的義務の違反の可能性について懸念を引き起こす問題を明らかにするに当たって援助するよう事務局長に要請する権利を有する。事務局長は、このような懸念に関連する適当な情報で技術事務局が保有するものを提供する。事務局長は、その援助を要請した締約国が要請する場合には、執行理事会に対しその援助の要請及びこれに応じて提供した情報について通報する。
32 締約国は、この条約の基本的義務の違反の可能性について懸念を引き起こす問題を明らかにするための説明を他の締約国から得るよう執行理事会に要請する権利を有する。この場合において、次の規定を適用する。
執行理事会は、この32に規定する説明の要請及び当該他の締約国の対応についてその他のすべての締約国に対して遅滞なく通報する。
D 現地査察
現地査察の要請
34 締約国は、この条及び議定書第二部の規定に基づき、いかなる締約国の領域内若しくはいかなる締約国の管轄若しくは管理の下にあるその他の場所についても又はいずれの国の管轄若しくは管理の下にもない場所について現地査察を要請する権利を有する。
35 現地査察の唯一の目的は、核兵器の実験的爆発又は他の核爆発が第一条の規定に違反して実施されたか否かを明らかにし及び違反した可能性のある者の特定に資する事実を可能な限り収集することとする。
36 要請締約国は、現地査察の要請をこの条約の範囲内で行い、及び37の規定に従って当該要請において情報を提供する義務を負う。要請締約国は、根拠がない又は濫用にわたる査察の要請を差し控える。
37 現地査察の要請は、国際監視制度によって収集された情報若しくは一般的に認められている国際法の原則に適合する方法で国内の検証技術によって得られた関連する技術上の情報又はこれらの組合せに基づくものとする。当該要請には、議定書第二部41に規定する事項を含める。
38 要請締約国は、執行理事会に対して現地査察の要請を行い、及び事務局長が速やかに手続を開始することができるよう同時に事務局長に対して当該要請を提出する。
現地査察の要請を提出した後の措置
39 執行理事会は、現地査察の要請を受領したときは、直ちにその検討を開始する。
40 事務局長は、現地査察の要請を受領した後、二時間以内に要請締約国に対して当該要請の受領を確認し、六時間以内に当該要請を査察が行われることが求められている締約国に通報する。事務局長は、当該要請が議定書第二部41に定める要件を満たしていることを確認し、必要な場合には要請締約国が当該要件に従って当該要請を行うことを援助し、並びに当該要請を受領した後二十四時間以内に執行理事会及び他のすべての締約国に対して当該要請を通報する。
41 技術事務局は、現地査察の要請が40の要件を満たしている場合には、現地査察のための準備を遅滞なく開始する。
42 事務局長は、いずれかの締約国の管轄又は管理の下にある査察区域に係る現地査察の要請を受領したときは、査察が行われることが求められている締約国に対し、当該要請において提起された懸念について明らかにされ及びこれが解決されるように直ちに説明を求める。
43 42の規定によって説明の求めを受領する締約国は、当該説明の求めを受領した後できる限り速やかに、遅くとも七十二時間以内に、事務局長に対して、説明を行い及び利用可能な他の関連する情報を提供する。
44 事務局長は、執行理事会が現地査察の要請について決定する前に、当該要請において特定される事象に関する利用可能な追加の情報であって国際監視制度によって得られるもの又は締約国が提供するもの(42及び43の規定に従って行われる説明を含む。)及び事務局長が関連すると認め又は執行理事会が要請する技術事務局内のその他の情報を執行理事会に対して直ちに送付する。
45 執行理事会は、要請締約国が現地査察の要請において提起した懸念が解決されたと認めて当該要請を撤回する場合を除くほか、46の規定に従って当該要請について決定する。
執行理事会の決定
46 執行理事会は、要請締約国から現地査察の要請を受領した後九十六時間以内に当該要諸について決定する。現地査察を承認する決定は、執行理事会の理事国の三十以上の賛成票による議決で行われる。執行理事会が当該現地査察を承認しなかった場合には、そのための準備は終了し、及び当該要請に基づく新たな措置はとられない。
47 査察団は、46の規定による現地査察の承認の後二十五日以内に、査察の経過報告を事務局長を通じて執行理事会に提出する。査察の継続は、執行理事会が当該経過報告を受領した後七十二時間以内にそのすべての理事国の過半数による議決で査察を継続しないことを決定する場合を除くほか、承認されたものとされる。執行理事会が査察を継続しないことを決定する場合には、査察は、終了し、査察団は、議定書第二部の109及び110の規定に従って査察区域及び被査察締約国の領域からできる限り速やかに退去する。
48 査察団は、現地査察が行われている間掘削の実施についての提案を事務局長を通じて執行理事会に提出することができる。執行理事会は、当該提案を受領した後七十二時間以内に当該提案について決定する。掘削を承認する決定は、執行理事会のすべての理事国の過半数による議決で行われる。
49 査察団は、その査察命令を遂行することができるようにするために査察期間の延長が不可欠であると認める場合には、事務局長を通じて執行理事会に対し、議定書第二部4に定める六十日の期間を超えて最長七十日の査察期間の延長を要請することができる。査察団は、その要請において、議定書第二部69に規定する活動及び技術であって延長された期間中に実施し又は使用しようとするものを明示する。執行理事会は、その要請を受領した後七十二時間以内にこれについて決定する。査察期間の延長を承認する決定は、執行理事会のすべての理事国の過半数による議決で行われる。
50 査察団は、47の規定に従って現地査察の継続が承認された後いつでも、事務局長を通じて執行理事会に対し査察を終了させるための勧告を提出することができる。当該勧告は、執行理事会がこれを受領した後七十二時間以内にそのすべての理事国の三分の二以上の多数による議決で査察の終了を承認しないと決定する場合を除くほか、承認されたものとされる。査察団は、査察が終了する場合には、議定書第二部の109及び110の規定に従って査察区域及び被査察締約国の領域からできる限り速やかに退去する。
51 要請締約国及び査察が行われることが求められている締約国は、現地査察の要請に関する執行理事会の審議に投票権なしで参加することができる。要請締約国及び被査察締約国は、その後の当該現地査察に関する執行理事会の審議にも投票権なしで参加することができる。
執行理事会が現地査察を承認した後の措置
53 執行理事会が承認した現地査察は、この条約及び議定書に従い事務局長が選定した査察団によって遅滞なく実施される。査察団は、執行理事会が要請締約国から現地査察の要請を受領した後六日以内に入国地点に到着する。
54 事務局長は、現地査察の実施のための査察命令を発する。査察命令には、議定書第二部42に規定する事項を含める。
55 事務局長は、議定書第二部43の規定に従い、査察団の入国地点への到着予定時刻の二十四時間前までに、被査察締約国に対して査察を通告する。
現地査察の実施
56 締約国は、自国の領域内又は自国の管轄若しくは管理の下にある場所において機関がこの条約及び識定書に従って現地査察を実施することを認める。ただし、いかなる締約国も、自国の領域内又は自国の管轄若しくは管理の下にある場所における二以上の現地査察を同時に受け入れることを要しない。
57 被査察締約国は、この条約及び議定書によって、次の権利を有し、及び次の義務を負う。
現地査察に関する規定において「アクセス」とは、査察団及び査察のための装置の査察区域への物理的なアクセス並びに当該査察区域内における査察活動の実施の双方をいう。
58 現地査察は、議定書に定める手続に従い、できる限り干渉の程度が低く、かつ、査察命令の効果的な及び適時の遂行に合致する方法で実施される。査察団は、できる限り、最も干渉の程度が低い手続からとり、その後、この条約の違反の可能性の懸念について明らかにするための十分な情報を収集するために必要と認める場合にのみ、より干渉の程度が高い手続に移行する。査察員は、査察の目的のために必要な情報及び資料のみを求め、並びに被査察締約国における正常な活動を妨げることを最小限にするよう努める。
59 被査察締約国は、現地査察が行われている間を通じて査察団を援助し、及びその任務の遂行を容易にする。
オブザーバー
61 オブザーバーについては、次の規定を適用する。
⒜ 各要請締約国は、被査察締約国の同意を得て、自国又は第三の締約国のいずれか一方の国民である一人の代表者を現地査察の実施に立ち会わせるために派遣することができる。
⒝ 被査察締約国は、事務局長に対し、執行理事会が現地査察を承認した後十二時間以内に、提案されたオブザーバーを受け入れるか否かを通告する。
⒞ 被査察締約国は、提案されたオブザーバーを受け入れる場合には、議定書に従ってそのオブザーバーに対してアクセスを認める。
⒟ 被査察締約国は、原則として、提案されたオブザーバーを受け入れる。もっとも、被査察締約国がその受入れを拒否する場合には、その事実は、査察報告に記録される。オブザーバーの合計は、三人を超えてはならない。
現地査察についての報告
62 査察報告には、次の事項を含める。
⒜ 査察団が行った活動についての記述
⒝ 査察の目的に関連する査察団による事実関係の調査結果
⒞ 現地査察の間与えられた協力についての記述
⒟ 現地査察の間認められたアクセス(査察団に提供された代替的な手段を含める。)の範囲及び程度に関する事実関係についての記述
⒠ 査察の目的に関連するその他の詳細
異なる見解を有する査察員がある場合には、当該見解を査察報告に付することができる。
63 事務局長は、被査察締約国に対して査察報告案を利用可能にする。被査察締約国は、四十八時間以内に事務局長に対して意見を述べ及び説明を提供する権利並びに査察の目的に関係せず技術事務局の外部に送付されるべきではないと認める情報及び資料を特定する権利を有する。事務局長は、当該査察報告案の変更について被査察締約国が行う提案を検討し、及び可能な限りこれを採用するものとし、被査察締約国が述べた意見及び提供した説明を査察報告に付加する。
64 事務局長は、要請締約国、被査察締約国、執行理事会及び他のすべての締約国に対して査察報告を速やかに送付する。事務局長は、更に、執行理事会及び当該他のすべての締約国に対し、指定された実験施設における試料の分析の結果を議定書第二部104の規定に従って速やかに送付し、並びに国際監視制度によって得られた関連するデータ、要請締約国及び被査察締約国による査察についての評価並びに事務局長が関連すると認めるその他の情報を速やかに送付する。もっとも、47に規定する査察の経過報告については、47に定める時間的な枠組みの範囲内で執行理事会に送付する。
65 執行理事会は、その権限及び任務に従い、64の規定に従って送付された査察報告及び資料を検討し、並びに次の問題を検討する。
⒜ この条約の違反があったか否か。
⒝ 現地査察を要請する権利が濫用されたか否か。
根拠がない又は濫用された現地査察の要請
67 執行理事会は、現地査察の要請の根拠がないということ若しくは現地査察の要請が濫用されたということを根拠として現地査察を承認しない場合又はこれらの理由により査察が終了する場合には、事態を是正するための適当な措置をとるか否かについて検討し及び決定する。当該措置には、次のことを含む。
⒜ 技術事務局が行った準備に係る費用を支払うよう要請締約国に対して要求すること。
⒝ 執行理事会が決定する一定の期間要請締約国の現地査察を要請する権利を停止すること。
⒞ 一定の期間要請締約国の執行理事会の理事国としての任務を遂行する権利を停止すること。
E 信頼の醸成についての措置
68 締約国は、次のことのため、議定書第三部に規定する関連する措置を実施するに当たり、機関及び他の締約国と協力することを約束する。
⒜ 化学的爆発に関連する検証のためのデータを誤って解釈することから生ずるこの条約の遵守についての懸念を適時に解決することに貢献すること。
⒝ 国際監視制度の観測所網の一部である観測所の特性を把握することについて援助すること。
第五条 事態を是正し及びこの条約の遵守を確保するための措置(制裁を含む。)
2 締約国が自国によるこの条約の遵守に関して問題を引き起こしている事態を是正することを会議又は執行理事会によって要請され、かつ、一定の期間内に当該要請に応じなかった場合には、会議は、特に、当該締約国がこの条約に基づく権利及び特権を行使することを、別段の決定を行うまでの間制限し又は停止することを決定することができる。
3 この条約の基本的義務の違反によってこの条約の趣旨及び目的に対する障害が生ずる可能性のある場合には、会議は、締約国に対して国際法に適合する集団的措置を勧告することができる。
4 会議又は事態が緊急である場合には執行理事会は、問題(関連する情報及び判断を含む。)について国際連合の注意を喚起することができる。
第六条 紛争の解決
1 この条約の適用又は解釈に関して生ずる紛争については、この条約の関連規定に従って及び国際連合憲章の規定によって解決する。
2 この条約の適用又は解釈に関して二以上の締約国間で又は一若しくは二以上の締約国と機関との間で紛争が生ずる場合には、関係当事者は、交渉又は当該関係当事者が選択するその他の平和的手段(この条約に規定する適当な内部機関に対して提起すること及び合意により国際司法裁判所規程に従って国際司法裁判所に付託することを含む。)によって紛争を速やかに解決するため、協議する。関係当事者は、いかなる措置がとられるかについて常時執行理事会に通報する。
3 執行理事会は、適当と認める手段(あっせんを提供すること、紛争当事国である締約国に対し当該締約国が選択する手続を通じて解決を求めるよう要請すること、問題について会議の注意を喚起すること及び合意された手続に従って解決するための期限を勧告することを含む。)により、この条約の適用又は解釈に関して生ずる紛争の解決に貢献することができる。
4 会議は、締約国が提起し又は執行理事会が注意を喚起する紛争に関係する問題を検討する。会議は、必要と認める場合には、第二条26⒥の規定に従い、これらの紛争の解決に関連して補助機関を設置し又は補助機関に任務を委託する。
5 会議及び執行理事会は、それぞれ、国際連合総会が許可することを条件として、機関の活動の範囲内において生ずる法律問題について勧告的意見を与えるよう国際司法裁判所に要請する権限を与えられる。このため、第二条38⒣の規定に従って機関と国際連合との間の協定を締結する。
第七条 改正
1 いずれの締約国も、この条約が効力を生じた後いつでもこの条約、議定書又は議定書の附属書の改正を提案することができるものとし、7の規定に従って識定書又はその附属書の修正を提案することができる。改正のための提案は、2から6までに定める手続に従う。7に規定する修正のための提案は、8に定める手続に従う。
2 改正案は、改正会識においてのみ検討され及び採択される。
3 改正のための提案については、事務局長に通報するものとし、事務局長は、当該改正のための提案をすべての締約国及び寄託者に対して回章に付し、当該改正のための提案を検討するために改正会議を開催するべきか否かについての締約国の見解を求める。事務局長は、締約国の過半数が当該改正のための提案を更に検討することを支持する旨を当該改正のための提案の回章の後三十日以内に事務局長に通報する場合には、すべての締約国が招請される改正会議を招集する。
4 改正会議は、その開催を支持するすべての締約国が一層早期の開催を要請する場合を除くほか、会議の通常会期の後直ちに開催される。いかなる場合にも、改正会議は、改正案の回章の後六十日を経過するまでは開催されない。
5 改正は、改正会議において、いかなる締約国も反対票を投ずることなく締約国の過半数が賛成票を投ずることによって採択される。
6 改正は、改正会議において賛成票を投じたすべての締約国が批准書又は受諾書を寄託した後三十日で、すべての締約国について効力を生ずる。
7 この条約の実行可能性及び実効性を確保するため、議定書の第一部及び第三部並びに議定書の附属書一及び附属書二の規定は、修正案が運営上の又は技術的な性質の事項にのみ関連する場合には、8の規定に従って行われる修正の対象とされる。議定書及びその附属書のその他のすべての規定は、8の規定に従って行われる修正の対象とされない。
8 7に規定する修正については、次の手続に従って行う。
⒜ 修正案については、必要な情報と共に事務局長に送付する。すべての締約国及び事務局長は、当該修正案を評価するための追加の情報を提供することができる。事務局長は、すべての締約国、執行理事会及び寄託者に対して当該修正案及び情報を速やかに通報する。
⒝ 事務局長は、修正案を受領した後六十日以内に、この条約及びその実施に及ぼし得るすべての影響を把握するために当該修正案を評価するものとし、その結果についての情報をすべての締約国及び執行理事会に通報する。
⒞ 執行理事会は、すべての入手可能な情報に照らして修正案を検討する(当該修正案が7に定める要件を満たしているか否かについて検討することを含む。)。執行理事会は、当該修正案を受領した後九十日以内に、適当な説明を付して、執行理事会の勧告を検討のためにすべての締約国に通報する。締約国は、十日以内に当該勧告の受領を確認する。
⒟ 修正案が採択されるよう執行理事会がすべての締約国に勧告する場合において、いずれの締約国もその勧告を受領した後九十日以内に異議を申し立てないときは、当該修正案は、承認されたものとみなされる。修正案が拒否されるよう執行理事会が勧告する場合において、いずれの締約国もその勧告を受領した後九十日以内に異議を申し立てないときは、当該修正案は、拒否されたものとみなされる。
⒠ 執行理事会の勧告が⒟の規定に従って受け入れられない場合には、会議は、次の会期において修正案についての決定(当該修正案が7に定める要件を満たしているか否かについての決定を含む。)を実質事項として行う。
⒡ 事務局長は、この8に規定する決定をすべての締約国及び寄託者に通報する。
⒢ この8に定める手続に従って承認された修正は、他の期間を執行理事会が勧告し又は会議が決定する場合を除くほか、すべての締約国につき、事務局長がその承認を通報した日の後百八十日で効力を生ずる。
第八条 この条約の検討
1 締約国の過半数による議決で別段の決定を行う場合を除くほか、前文の趣旨及び目的の実現並びにこの条約の遵守を確保するようにこの条約の運用及び実効性を検討するため、この条約の効力発生の十年後に締約国会議を開催する。その検討に際しては、この条約に関連するすべての科学及び技術の進歩を考慮する。検討会議は、締約国の要請に基づき平和的目的のための地下における核爆発の実施を認める可能性について検討する。検討会議は、コンセンサス方式により当該地下における核爆発を認めることができることを決定する場合には、この条約の適当な改正であって当該地下における核爆発によって軍事上の利益が生ずることを排除するものを締約国に勧告するために遅滞なく作業を開始する。その改正案については、いずれかの締約国が事務局長に通報し、及び前条の規定に従って取り扱う。
2 その後十年ごとに、会議がその前年に手続事項として決定する場合には、同様の目的をもって更に検討会議を開催することができる。会議が実質事項として決定する場合には、十年よりも短い間隔でそのような検討会議を開催することができる。
3 検討会議は、通常、第二条に規定する会議の年次通常会期の後直ちに開催される。
第九条 有効期間及び脱退
1 この条約の有効期間は、無期限とする。
2 締約国は、この条約の対象である事項に関係する異常な事態が自国の至高の利益を危うくしていると認める場合には、その主権を行使してこの条約から脱退する権利を有する。
3 脱退は、他のすべての締約国、執行理事会、寄託者及び国際連合安全保障理事会に対してその六箇月前に通告することによって行う。脱退の通告には、締約国が自国の至高の利益を危うくしていると認める異常な事態についても記載する。
第十条 議定書及び附属書の地位
第十一条 署名
この条約は、効力を生ずる前は署名のためにすべての国に開放しておく。
第十二条 批准
この条約は、署名国により、それぞれ自国の憲法上の手続に従って批准されなければならない。
第十三条 加入
この条約が効力を生ずる前にこの条約に署名しない国は、その後はいつでもこの条約に加入することができる。
第十四条 効力発生
1 この条約は、その附属書二に掲げるすべての国の批准書が寄託された日の後百八十日で効力を生ずる。ただし、いかなる場合にも、署名のための開放の後二年を経過するまで効力を生じない。
2 この条約がその署名のための開放の日の後三年を経過しても効力を生じない場合には、寄託者は、既に批准書を寄託している国の過半数の要請によってこれらの国の会議を招集する。この会議は、1に定める要件が満たされている程度について検討し並びに、この条約が早期に効力を生ずることを容易にするため、批准の過程を促進するため国際法に適合するいかなる措置をとることができるかについて検討し及びコンセンサス方式によって決定する。
3 2に定める手続は、2に規定する会議又はその後のそのような会議が別段の決定を行わない限り、この条約が効力を生ずるまで、その後のこの条約の署名のための開放の日に対応する各年の日について繰り返し適用される。
5 この条約は、その効力を生じた後に批准書又は加入書を寄託する国については、その批准書又は加入書の寄託の日の後三十日目の日に効力を生ずる。
第十五条 留保
第十六条 寄託者
1 この条約の寄託者は、国際連合事務総長とするものとし、同事務総長は、署名を受け付け並びに批准書及び加入書を受領する。
2 寄託者は、すべての署名国及び加入国に対して、各署名の日、各批准書又は各加入書の寄託の日、この条約並びにこの条約の改正及び修正の効力発生の日並びにその他の事項に係る通告の受領を速やかに通報する。
3 寄託者は、この条約の認証謄本を署名国政府及び加入国政府に送付する。
4 この条約は、寄託者が国際連合憲章第百二条の規定に従つて登録する。
第十七条 正文
この条約は、アラビア語、中国語、英語、フランス語、ロシア語及びスペイン語をひとしく正文とし、国際連合事務総長に寄託する。
条約の附属書一 第二条28に規定する国の一覧表
アフリカ
アルジェリア、アンゴラ、ペナン、ボツワナ、ブルキナ・ファソ、ブルンディ、カメルーン、カーボ・ヴェルデ、中央アフリカ共和国、チャード、カモロ、コンゴー、象牙海岸共和国、ジブティ、エジプト、赤道ギニア、エリトリア、エティオピア、ガボン、ガンビア、ガーナ、ギニア、ギニア・ビサオ、ケニア、レソト、リベリア、社会主義人民リビア・アラブ国、マダガスカル、マラウイ、マリ、モーリタニア、モーリシァス、モロッコ、モザンビーク、ナミビア、ニジェール、ナイジェリア、ルワンダ、サントメ・プリンシペ、セネガル、セイシェル、シエラ・レオーネ、ソマリア、南アフリカ共和国、スーダン、スワジランド、トーゴー、テュニジア、ウガンダ、タンザニア連合共和国、ザイール、ザンビア及びジンバブエ
東欧
アルバニア、アルメニア、アゼルバイジャン、ベラルーシ、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ、ブルガリア、クロアチア、チェッコ共和国、エストニア、グルジア、ハンガリー、ラトヴィア、リトアニア、ポーランド、モルドヴァ共和国、ルーマニア、ロシア連邦、スロヴァキア、スロヴェニア、マケドニア旧ユーゴースラヴィア共和国、ウクライナ及びユーゴースラヴィア
ラテン・アメリカ及びカリブ
アンティグア・バーブーダ、アルゼンティン、バハマ、バルバドス、ベリーズ、ボリヴィア、ブラジル、チリ、コロンビア、コスタ・リカ、キューバ、ドミニカ、ドミニカ共和国、エクアドル、エル・サルヴァドル、グレナダ、グァテマラ、ガイアナ、ハイティ、ホンデュラス、ジャマイカ、メキシコ、ニカラグァ、パナマ、パラグァイ、ペルー、セント・クリストファー・ネイヴィース、セント・ルシア、セント・ヴィンセント及びグレナディーン諸島、スリナム、トリニダッド・トバゴ、ウルグァイ及びヴェネズエラ
東及び南アジア
アフガニスタン、バハレーン、バングラデシュ、ブータン、インド、イラン・イスラム共和国、イラク、イスラエル、ジョルダン、カザフスタン、クウェイト、キルギス、レバノン、モルディヴ、ネパール、オマーン、パキスタン、カタル、サウディ・アラビア、スリ・ランカ、シリア・アラブ共和国、タジキスタン、トルクメニスタン、アラブ首長国連邦、ウズベキスタン及びイエメン
北アメリカ及び西欧
アンドラ、オーストリア、ベルギー、カナダ、サイプラス、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ヴァチカン市国、アイスランド、アイルランド、イタリア、リヒテンシュタイン、ルクセンブルグ、マルタ、モナコ、オランダ、ノールウェー、ポルトガル、サン・マリノ、スペイン、スウェーデン、スイス、トルコ、グレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国及びアメリカ合衆国
東南アジア、太平洋及び極東
オーストラリア、ブルネイ・ダルサラーム国、カンボディア、中国、クック諸島、朝鮮民主主義人民共和国、フィジー、インドネシア、日本国、キリバス、ラオス人民民主共和国、マレイシア、マーシャル諸島共和国、ミクロネシア連邦、モンゴル国、ミャンマー、ナウル、ニュー・ジーランド、ニウエ、パラオ、パプア・ニューギニア、フィリピン、大韓民国、西サモア独立国、シンガポール、ソロモン諸島、タイ、トンガ、トゥヴァル、ヴァヌアツ及びヴィエトナム
条約の附属書二 第十四条に規定する国の一覧表
千九百九十六年六月十八日現在の軍縮会議の構成国であって、同会議の千九百九十六年の会期の作業に正式に参加し、かつ、国際原子力機関の「世界の動力用原子炉」の千九百九十六年四月版の表1に掲げられているもの及び同会議の千九百九十六年の会期の作業に正式に参加し、かつ、同機関の「世界の研究用原子炉」の千九百九十五年十二月版の表1に掲げられているものの一覧表
アルジェリア、アルゼンティン、オーストラリア、オーストリア、バングラデシュ、ベルギー、ブラジル、ブルガリア、カナダ、チリ、中国、コロンビア、朝鮮民主主義人民共和国、エジプト、フィンランド、フランス、ドイツ、ハンガリー、インド、インドネシア、イラン・イスラム共和国、イスラエル、イタリア、日本国、メキシコ、オランダ、ノールウェー、パキスタン、ペルー、ポーランド、ルーマニア、大韓民国、ロシア連邦、スロヴァキア、南アフリカ共和国、スペイン、スウェーデン、スイス、トルコ、ウクライナ、グレート・ブリテン及び北部アイルランド連合王国、アメリカ合衆国、ヴィエトナム及びザイール
包括的核実験禁止条約の議定書
第一部 国際監視制度及び国際データセンターの任務
A 一般規定
1 国際監視制度は、第四条16に規定する監視施設及びその各通信手段から成る。
2 国際監視制度に含められる監視施設は、この議定書の附属書一に掲げる施設から成る。国際監視制度は、関連する運用手引書で定める技術上及び運用上の要件を満たすものとする。
3 機関は、第二条の規定に従い、締約国、締約国以外の国及び適当な場合には国際機関との協力及び協議の上、国際監視制度を設け、並びに国際監視制度の運用、維持及び将来合意される変更又は発展を調整する。、
4 国際監視制度の施設を受け入れ又はその他の方法によってこれについて責任を負う締約国又は締約国以外の国及び技術事務局は、国際法に従い、これらの国の管轄若しくは管理の下にある区域内又はその他の場所において監視施設、関連する公認された実験施設及びその各通信手段を設置し、これらを運用し及び維持し、これらの水準を高め並びにこれらに対して資金を供与することについて、適当な協定又は取決め及び手続に従って合意し及び協力する。その協力については、関連する運用乎引書で定める安全上の要件、データが改変されないことを確保するための要件及び技術上の仕様に従って行う。これらの国は、技術事務局に対して設備及び通信の接続を点検するための監視施設へのアクセスの権限を与え、並びに合意された要件を満たすために設備及び運用上の手続について必要な変更を行うことに同意する。技術事務局は、これらの国に対し、国際監視制度の一部を成す施設が適切に機能するために必要であると執行理事会が認める適当な技術上の援助を提供する。
5 国際監視制度の施設を受け入れ又はその他の方法によってこれについて責任を負う締約国又は締約国以外の国と機関との間の4の協力の方法については、協定又は適当な場合には取決めで定める。
B地震学的監視
6 締約国は、この条約の遵守の検証に役立つように地震学上のデータの国際的な交換について協力することを約束する。その協力には、世界的規模の主要な及び補助的な地震学的監視観測所網の設置及び運用を含む。これらの観測所は、合意された手続に従って国際データセンターに対してデータを提供する。
7 主要観測所網は、この議定書の附属書一の表1Aに掲げる五十の観測所から成る。これらの観測所は、地震学的監視及び地震学上のデータの国際的な交換のための運用手引書で定める技術上及び運用上の要件を満たすものとする。主要観測所のデータは、直接又は国内のデータセンターを通じ国際データセンターに対してオンラインで継続的に送付される。
8 主要観測所網を補足するため、百二十の観測所を有する補助観測所網は、国際データセンターに対しその要請に応じて、直接又は国内のデータセンターを通じて情報を提供するものとし、そのために使用される補助観測所は、この議定書の附属書一の表1Bに掲げる。補助観測所は、地震学的監視及び地震学上のデータの国際的な交換のための運用手引書で定める技術上及び運用上の要件を満たすものとする。補助観測所のデータについては、国際データセンターがいつでも要請することができるものとし、コンピュータのオンライン接続を通じて直ちに利用することができるようにする。
C 放射性核種監視
9 締約国は、この条約の遵守の検証に役立つように大気中の放射性核種に関するデータの国際的な交換について協力することを約束する。その協力には、世界的規模の放射性核種監視観測所網及び公認された実験施設の設置及び運用を含む。当該観測所網は、合意された手続に従って国際データセンターに対してデータを提供する。
10 大気中の放射性核種を測定する観測所網は、この議定書の附属書一の表2Aに掲げる八十の観測所から成る。すべての観測所は、大気中の関連する粒子状物質の存在を監視することができるものとする。これらのうちの四十の観測所は、更に、この条約が効力を生ずる時に関連する希ガスの存在を監視することができるものとする。このため、会議は、その第一回会期において、希ガスを監視することができる四十の観測所をこの議定書の附属書一の表2Aに掲げる観測所のうちのいずれとするかについて準備委員会が行う勧告を承認する。会議は、その第一回の年次通常会期において、当該観測所網の全体にわたって希ガスの監視を実施するための計画について検討し及び決定する。事務局長は、希ガスの監視の実施の態様についての報告で会議に提出するものを作成する。すべての観測所は、放射性核種監視及び放射性核種に関するデータの国際的な交換のための運用手引書で定める技術上及び運用上の要件を満たすものとする。
11 放射性核種監視観測所網は、関連する運用手引書に従い技術事務局によって公認される実験施設であって機関との契約に基づいて及びサービスごとに有料で放射性核種監視観測所の試料の分析を実施するためのものの支援を受ける。この議定書の附属書一の表2Bに掲げる実験施設で適切な設備を有するものは、更に、必要な場合には、放射性核種監視観測所の試料の追加的な分析を実施するために技術事務局によって利用される。技術事務局は、必要な場合には、執行理事会の同意を得て、手動式の監視観測所の試料の通常の分析を実施するために新たな実験施設を公認することができる。すべての公認された実験施設は、国際データセンターに対して分析の結果を提供するものとし、その提供に当たり、放射性核種監視及び放射性核種に関するデータの国際的な交換のための運用手引書で定める技術上及び運用上の要件を満たすものとする。
D 水中音波監視
12 締約国は、この条約の遵守の検証に役立つように水中音波に関するデータの国際的な交換について協力することを約束する。その協力には、世界的規模の水中音波監視観測所網の設置及び運用を含む。これらの観測所は、合意された手続に従って国際データセンターに対してデータを提供する。
13 水中音波監視観測所網は、この議定書の附属書一の表3に掲げる観測所から成るものとし、六の水中聴音器観測所及び五のT相観測所から成る。これらの観測所は、水中音波監視及び水中音波に関するデータの国際的な交換のための運用手引書で定める技術上及び運用上の要件を満たすものとする。
E 微気圧振動監視
14 締約国は、この条約の遵守の検証に役立つように微気圧振動に関するデータの国際的な交換について協力することを約束する。その協力には、世界的規模の微気圧振動監視観測所網の設置及び運用を含む。これらの観測所は、合意された手続に従って国際データセンターに対してデータを提供する。
15 微気圧振動監視観測所網は、この議定書の附属書一の表4に掲げる観測所から成るものとし、六十の観測所から成る。これらの観測所は、微気圧振動監視及び微気圧振動に関するデータの国際的な交換のための運用手引書で定める技術上及び運用上の要件を満たすものとする。
F 国際データセンターの任務
16 国際データセンターは、国際監視制度の施設が得たデータ(公認された実験施設において実施された分析の結果を含む。)を受領し、収集し、処理し及び分析し、これについて報告し、並びにこれを保管する。
17 国際データセンターが合意された任務を遂行するに当たって使用する手続及び事象の標準的な選別のための基準、特に標準的な資料を作成し及び締約国に対する標準的な範囲のサービスを提供するための手続及び基準については、国際データセンターのための運用手引書で定め及び漸進的に充実させる。準備委員会が当初作成するこれらの手続及び基準については、会議がその第一回会期において承認する。
国際データセンターが作成する標準的な資料
18 国際データセンターは、すべての締約国に代わって国際データセンターの標準的な資料を作成し及び保管するため、通常の業務として、国際監視制度によって得られたデータで未処理のものについて自動処理による方法を用い及び人による対話式の分析を行う。当該標準的な資料は、締約国に対して無料で提供される。当該標準的な資料は、事象の性質についての最終的な判断を示すものではなく、その判断については、締約国の責任で行う。当該標準的な資料には、次のものを含む。
⒜ 国際監視制度によって探知されたすべての信号の一覧表、事象の標準的な一覧表及び事象の標準的な報告。事象の標準的な一覧表及び事象の標準的な報告には、国際データセンターがその位置を確認した事象に関し標準的な要素について算定した数値及び関連する不確実性を含める。
⒝ 選別された事象の標準的な報告(自然現象又は非核の人工的な現象に合致すると認められる事象を特徴付け及び事象の標準的な報告において強調し並びにそのようにすることによって当該事象を除外するため国際データセンターがこの議定書の附属書二に規定する特徴付けの要素に基づく事象の標準的な選別のための基準を各事象に適用することによって作成されたもの)。選別された事象の標準的な報告においては、各事象につき当該各事象が事象の標準的な選別のための基準にどの程度適合するかを数字で明示する。国際データセンターは、事象の標準的な選別のための基準を適用するに当たり、世界的規模の選別のための基準及び可能な場合には地域的な相違を考慮するための補足的な選別のための基準を使用する。国際データセンターは、国際監視制度の運用において得た経験によってその技術上の能力を漸進的に向上させる。
⒞ 国際データセンターが入手し及び保管するデータ並びに国際データセンターが作成する資料を要約し並びに国際監視制度及び国際データセンターの任務の遂行及び運用状況を要約した概要
19 国際データセンターは、信号及び事象の標準的な要素に係る数値の算定方法を改善するため、機関又は締約国の要請がある場合には、締約国の負担によることなく、国際監視制度によって得られるデータの詳細かつ技術的な検討のための専門家の分析による特別の研究を行う。
締約国に対する国際データセンターのサービス
20 国際データセンターは、締約国に対し、国際監視制度によって得られたすべてのデータ(未処理のもの及び処理済みのもの)、自己が作成したすべての資料及び自己が保管し又は国際監視制度の施設が保管する国際監視制度によって得られた他のすべてのデータへの開かれた、平等の、適時の、かつ、利用しやすいアクセスを提供する。この場合において、国際監視制度の施設が保管する当該他のすべてのデータへのアクセスについては、国際データセンターを通じて行う。データ又は作成された資料へのアクセスを容易にし及びデータ又は作成された資料を提供する方法には、次のサービスを含む。
⒜ 締約国に対し国際データセンターが作成した資料又は当該資料の一部で締約国が選択したもの及び締約国が要請する場合には国際監視制度によって得られたデータの一部で当該締約国が選択するものを自動的かつ定期的に送付すること。
⒝ 国際データセンター及び国際監視制度の施設が保管するデータ又は作成された資料の必要な部分を入手することについての締約国の特別の要請に応じてデータ又は作成された資料を提供すること(国際データセンターのデータベースへの対話式の電子的なアクセスを認めることを含む。)。
⒞ 締約国が特定の事象の原因を明らかにすることができるよう、当該締約国の要請に応じ、国際監視制度によって得られたデータ及び当該締約国が提供したその他の関連するデータの専門家による技術上の分析によって当該締約国を援助すること。その援助については、これが通常払われる努力によるものであるときは、無料で行う。当該技術上の分析の結果は、当該締約国が作成した資料とされるが、すべての締約国は、これを利用することができる。
⒜及び⒝に規定する国際データセンターのサービスについては、締約国が無料で利用することができる。データ及び作成された資料で送付されるものの量及び形式は、国際データセンターのための運用手引書で定める。
締約国が指定する基準による事象の選別
21 国際データセンターは、締約国が要請する場合には、自己が作成した標準的な資料につき当該締約国が指定する事象の選別のための基準を定期的かつ自動的に適用し、及びその分析の結果を当該締約国に提供する。そのようなサービスは、当該締約国に対して無料で行われる。そのような事象の選別のための処理の成果は、当該締約国が作成した資料とされる。
技術上の援助
22 国際データセンターは、要請がある場合には、締約国に対して次のことを行う。
⒜ データ又は作成された資料を選択し及び選別するための要件を定めることについて技術上の援助を行うこと。
⒝ 国際データセンターのための運用手引書に含まれていない信号及び事象の新たな要素について算定するに当たり当該締約国が提供するコンピュータ・アルゴリズム又はソフトウェアを使用することによって技術上の援助を行うこと。当該援助については、これが通常払われる努力によるものであるときは、無料で行う。その成果は、当該締約国が作成した資料とされる。
⒞ 当該締約国が国内のデータセンターにおいて国際監視制度によって得られるデータを受領し、処理し及び分析する能力を発展させるために技術上の援助を行うこと。
23 国際データセンターは、継続的に、国際監視制度の施設、通信の接続及び自己の処理システムの運用状況を監視し、並びに当該運用状況について報告するものとし、これらの施設、通信の接続及び処理システムを構成する要素の運用上の性能が関連する運用手引書で定める合意された基準に達していない場合には、責任を有する者に対して直ちに通報する。
第二部 現地査察
A 一般規定
1 この部に定める手続については、第四条に規定する現地査察に関する規定に従って実施する。
2 現地査察は、その要請の原因となった事象が発生した区域において実施される。
3 現地査察の区域は、連続的なものとし、その面積は、千平方キロメートルを超えないものとする。当該現地査察の区域においては、いかなる方向にも五十キロメートルを超える直線距離があってはならない。
5 査察命令に特定する査察区域が二以上の締約国の領域又はその管轄若しくは管理の下にあるその他の場所に及ぶ場合には、現地査察に関する規定は、適宜、査察区域が及ぶ各締約国について適用する。
6 査察区域が被査察締約国の管轄若しくは管理の下にあり、かつ、他の締約国の領域内に存在する場合又は入国地点から査察区域へのアクセスが認められるために被査察締約国以外の締約国の領域を通過することが必要となる場合には、当該被査察締約国は、この議定書に従って、査察に関する権利を行使し、及び査察に関する義務を履行する。この場合において、当該査察区域がその領域内に存在する締約国は、当該査察を容易にし、及び査察団がその任務を適時のかつ効果的な方法で遂行することができるようにするために必要な援助を提供する。当該査察区域に到着するためにその領域を通過することが必要とされる締約国は、その通過を容易にする。
7 査察区域が被査察締約国の管轄又は管理の下にあり、かつ、この条約の締約国でない国の領域内に存在する場合には、当該被査察締約国は、査察がこの議定書に従って行われることを確保するために必要なすべての措置をとる。その管轄又は管理の下にある区域をこの条約の締約国でない国の領域内に有する締約国は、自国について指名された査察員及び査察補の受入れがその領域内に査察区域が存在する国によって行われることを確保するために必要なすべての措置をとる。被査察締約国は、アクセスを確保することができない場合には、アクセスを確保するために必要なすべての措置をとったことを証明する。
8 査察区域が締約国の領域内に存在し、かつ、この条約の締約国でない。国の管轄又は管理の下にある場合には、当該締約国は、現地査察がこの議定書に従って行われることを確保するため、国際法の規則及び慣行の範囲内で、被査察締約国及び当該査察区域がその領域内に存在する締約国に対して求められる必要なすべての措置をとる。当該締約国は、当該査察区域へのアクセスを確保することができない場合には、アクセスを確保するために必要なすべての措置を国際法の規則及び慣行の範囲内でとったことを証明する。
9 査察団の規模については、査察命令を適正に遂行するために必要な最小限度に保つ。被査察締約国の領域内に存在する査察団の構成員の総数は、掘削が実施されている間を除くほか、いかなる時点においても四十人を超えてはならない。要請締約国及び被査察締約国の国民は、査察団の構成員となることはできない。
10 事務局長は、個々の要請における事情を考慮して、査察団の規模を決定し、並びにその構成員を査察員及び査察補の名簿から選定する。
11 被査察締約国は、査察団が必要とする便宜(例えば、通信手段、通訳、輸送、作業場所、宿泊、食事、医療)を提供し又はそのための措置をとる。
12 機関は、査察が終了した後合理的に短い期間内に、被査察締約国の領域内における査察団の滞在及び任務の遂行のための活動に係るすべての費用(11及び49に定めるものを含む。)について当該被査察締約国に償還する。
13 現地査察の実施のための手続は、現地査察のための運用手引書でその詳細を定める。
B 恒常的な措置
査察員及び査察補の指名
14 査察団については、査察員及び査察袖によって構成する。現地査察を実施する査察員は、査察の任務のために特別に指名された能力のある者でなければならない。査察員は、特別に指名された査察補(例えば、技術要員、事務要員、航空機の乗務員、通訳)の援助を受けることができる。
15 査察員及び査察補については、締約国又は技術事務局の職員の場合には事務局長が現地査察の目的及び任務に関連する専門的知識及び経験に基づいて指名のために提案する。提案された者は、18の規定に従って事前に締約国によって承認される。
16 締約国は、この条約が自国について効力を生じた後三十日以内に、事務局長に対し、査察員及び査察補の指名のために自国が提案する者の氏名、生年月日、性別、地位、資格及び職業上の経験を通報する。
17 技術事務局は、この条約が効力を生じた後六十日以内に、すべての締約国に対し、事務局長及び締約国が指名のために提案した査察員及び査察補についてその氏名、国籍、生年月日、性別及び地位を記載した当初の名簿を当該査察員及び査察補の資格及び職業上の経験の記述と共に通報する。
18 締約国は、指名のために提案された査察員及び査察補の当初の名簿の受領を直ちに確認する。締約国が当該名簿の受領を確認した後三十日以内に書面により受け入れない旨を宣言する場合を除くほか、当該名簿に含まれる査察員及び査察補は、受け入れられたものとされる。締約国は、その反対する理由を当該宣言に含めることができる。提案された査察員又は査察補は、受け入れられない場合には、受け入れない旨を宣言した締約国の領域内又はその管轄若しくは管理の下にあるその他の場所において、現地査察の活動に従事せず又は参加しない。技術事務局は、反対する旨の通報の受領を直ちに確認する。
19 事務局長又は締約国が査察員及び査察補の名簿についての追加又は変更を提案する場合にはいつでも、当初の名簿について定められた方法と同様の方法で代替の査察員及び査察補の指名が行われる。締約国は、自国が提案した査察員又は査察補がその任務を遂行することができなくなった場合には、技術事務局に対して直ちに通報する。
20 技術事務局は、査察員及び査察補の名簿を常時最新のものとし、並びに当該名簿についての追加又は変更をすべての締約国に通報する。
21 現地査察を要請する締約国は、第四条61の規定に基づき、査察員及び査察補の名簿に掲げられる査察員のうちのいずれかの査察員が自国が派遣するオブザーバーとしての任務を遂行するよう提案することができる。
22 締約国は、いつでも、既に受け入れられている査察員又は査察補の受入れに反対する権利を有する。ただし、23の規定が適用される場合は、この限りでない。当該締約国は、書面により、受入れに反対する旨を技術事務局に通報するものとし、反対する理由をその通報に含めることができる。当該締約国による反対は、技術事務局がその通報を受領した後三十日で効力を生ずる。技術事務局は、その通報の受領を直ちに確認するものとし、反対する締約国及び受入れに反対される査察員又は査察補を提案した締約国に対し、これらの査察員又は査察補の指名が当該反対する締約国について停止する日付を直ちに通報する。
23 査察の通告を受けた締約国は、査察命令に掲げられている査察員又は査察補を査察団から除外することを求めてはならない。
24 締約国により受け入れられる査察員及び査察補の数は、適切な数の査察員及び査察補の利用を可能にするのに十分なものでなければならない。事務局長は、締約国が提案された査察員又は査察補を受け入れないことによって十分な数の査察員及び査察補の指名が妨げられる等現地査察の目的の効果的な遂行が阻害されると認める場合には、この問題を執行理事会に送付する。
25 査察員及び査察補の名簿に掲げられる査察員は、関連する訓練を受ける。当該訓練については、現地査察のための運用手引書で定める手続に従って技術事務局が提供する。技術事務局は、締約国との合意の上、査察員のための訓練の日程を調整する。
特権及び免除
26 締約国は、18に規定する査察員及び査察補の当初の名簿又は19の規定に従ってその後変更された当該名簿を受け入れた後、自国の国内の手続に従い、査察員又は査察補の申請により、査察員及び査察補が査察活動を行う目的で自国の領域内に入国し及び滞在することができるように数次の出入国査証、通過査証その他の関連する文書を発給する義務を負う。このため、当該締約国は、当該申請を受領した後四十八時間以内に又は査察団が自国の領域内の入国地点に到着した後直ちに、必要な査証又は旅行証明書を発給する。これらの文書は、査察員又は査察補が査察活動を行う目的で当該締約国の領域内に滞在することができるようにするために必要な期間有効なものとする。
27 査察団の構成員は、その任務を効果的に遂行するため、次の⒜から⒤までに規定する特権及び免除を与えられる。特権及び免除は、この条約のために査察団の構成員に与えられるものであり、当該構成員の個人の一身上の便宜のために与えられるものではない。特権及び免除は、被査察締約国の領域内に到着してから当該領域を出発するまでの全期間にわたって当該構成員に与えられ、その後は、当該構成員の公の任務の遂行に当たって既に行われた行為に関して与えられる。
⒜ 査察団の構成員は、千九百六十一年四月十八日の外交関係に関するウィーン条約第二十九条の規定に基づいて外交官が享受する不可侵を与えられる。
⒝ この条約に基づいて査察活動を行う査察団の住居内及び事務所の構内は、外交関係に関するウィーン条約第三十条1の規定に基づいて外交官の住居に与えられる不可侵及び保護を与えられる。
⒞ 査察団の書類及び通信(記録を含む。)は、外交関係に関するウィーン条約第三十条2の規定に基づいて外交官のすべての書類及び通信に与えられる不可侵を享受する。査察団は、技術事務局と通信するために暗号を使用する権利を有する。
⒟ 査察団の構成員が携行する試料及び承認された装置は、この条約に定めるところに従って不可侵とし、及びすべての関税を免除される。有害な試料は、関連規則に従って輸送する。
⒠ 査察団の構成員は、外交関係に関するウィーン条約第三十一条の1から3までの規定に基づいて外交官に与えられる免除を与えられる。
⒡ この条約に基づく活動を行う査察団の構成員は、外交関係に関するウィーン条約第三十四条の規定に基づいて外交官に与えられる賦課金及び租税の免除を与えられる。
⒢ 査察団の構成員は、いかなる関税又は関係する課徴金も支払うことなく、個人的な使用のための物品を被査察締約国の領域内に持ち込むことを許可される。ただし、輸出入が法令によって禁止されており又は検疫規則によって規制されている物品を除く。
⒣ 査察団の構成員は、一時的な公の任務を有する外国政府の代表に与えられる通貨及び為替に関する便益と同一の便益を与えられる。
⒤ 査察団の構成員は、被査察締約国の領域内で個人的な利得を目的とするいかなる職業活動又は商業活動にも従事してはならない。
28 査察団の構成員は、被査察締約国以外の締約国の領域を通過する場合には、外交関係に関するウィーン条約第四十条1の規定に基づいて外交官が享受する特権及び免除を与えられる。当該査察団の構成員が携行する書類及び通信(記録を含む。)、試料並びに承認された装置に関しては、27の⒞及び⒟に規定する特権及び免除が与えられる。
29 査察団の構成員は、その特権及び免除を害されることなく被査察締約国の法令を尊重する義務を負い、及び査察命令と両立する限り当該被査察締約国の国内問題に介入しない義務を負う。被査察締約国及び事務局長は、当該被査察締約国がこの議定書に規定する特権及び免除の濫用があったと認める場合には、濫用があったか否かを決定するため及び、濫用があったと決定するときは、これが繰り返されることを防止するために協議を行う。
30 事務局長は、査察団の構成員に対する裁判権からの免除が正義の実現を阻害するものであり、かつ、この条約の実施を害することなくこれを放棄することができると認める場合には、当該免除を放棄することができる。放棄は、常に明示的に行われなければならない。
入国地点
32 締約国は、この条約が自国について効力を生じた後三十日以内に、入国地点を指定し、及び技術事務局に対して必要な情報を提供する。当該入国地点については、査察団が少なくともいずれかの入国地点からいかなる査察区域へも二十四時間以内に到着することができるようなものとする。技術事務局は、すべての締約国に対して入国地点の所在地を通報する。入国地点については、出国地点とすることもできる。
33 締約国は、技術事務局に通報することにより、入国地点を変更することができる。その変更は、すべての締約国に対して適切な通報が行われるようにするため、技術事務局が変更の通報を受領した後三十日で効力を生ずる。
34 技術事務局は、入国地点の数が査察の適時の実施のために不十分であり又は締約国が提案する入国地点の変更の結果査察の適時の実施が妨げられると認める場合には、このような問題を解決するために当該締約国と協議を行う。
不定期航空便の利用に関する措置
35 査察団は、商業上の定期航空便を利用することによって適時に入国地点へ移動することができない場合には、不定期航空便を利用することができる。締約国は、この条約が自国について効力を生じた後三十日以内に、査察団及び査察に必要な装置を輸送する不定期航空便のための外交上の許可番号を技術事務局に通報する。航空路については、外交上の許可を与えるための基礎として締約国と技術事務局との間で合意した確立された国際航空路に沿うものとする。
査察のための承認された装置
36 会議は、その第一回会期において、現地査察の間に使用される装置の一覧表について検討し及びこれを承認する。締約国は、当該一覧表に掲げるべき装置について提案することができる。現地査察のための運用手引書で定める装置の使用基準については、当該装置が使用される可能性のある場所における安全及び秘密の保護に考慮を払ったものとする。
37 現地査察の関に使用される装置は、69に規定する査察の活動及び技術のための中核的な装置並びに現地査察の効果的なかつ適時の実施のために必要な補助的な装置から成る。
38 技術事務局は、すべての種類の承認された装置が必要に応じて現地査察のために利用可能であることを確保する。技術事務局は、個々の現地査察に際してこれに必要な装置が調整され、維持され及び保護されていることを正当に証明する。技術事務局は、被査察締約国が入国地点において装置を点検することを容易にするため、その証明が確かなものであることを示すための文書を提供し、及びそのための封印をその装置に施す。
39 技術事務局は、その保持する装置を適切に保管するものとし、当該装置の維持及び調整について責任を負う。
40 技術事務局は、適当な場合には、一覧表に掲げる装置の提供を受けることについて締約国と取決めを行う。当該締約国は、当該装置の維持及び調整について責任を負う。
C 現地査察の要請、査察命令及び査察の通告
現地査察の要請
41 現地査察の要請には、第四条37の規定に従って少なくとも次の事項を含める。
⒜ 当該要請の原因となった事象が発生したと推定される位置の地理学的経緯度及び地表又は水面からの垂直距離並びにこれらについての誤差の範囲
⒞ 査察が行われる一若しくは二以上の締約国の名称又は査察が行われる区域の全部若しくは一部がいずれの国の管轄若しくは管理の下にもない旨の記述
⒟ 当該要請の原因となった事象が発生した場所の予想される環境
⒠ 当該要請の原因となった事象が発生したと推定される時刻及びこれについての誤差の範囲
⒡ 当該要請の根拠となるすべての資料
⒢ 提案するオブザーバーがある場合には当該オブザーバーについての詳細
⒣ 第四条の規定による協議及び説明の手続の結果又は適当な場合には当該協議及び説明の手続が行われなかった理由の説明
査察命令
42 現地査察の命令には、次の事項を含める。
⒜ 現地査察の要請に関する執行理事会の決定
⒝ 査察が行われる一若しくは二以上の締約国の名称又は査察が行われる区城の全部若しくは一部がいずれの国の管轄若しくは管理の下にもない旨の記述
⒞ 査察区域の位置及び境界線で地図に表示されたもの(要請締約国と協議し並びに要請の根拠となるすべての情報及び他の利用可能なすべての技術上の情報を考慮して決定されたもの)
⒟ 査察区域における査察団の予定される活動の種類
⒠ 査察団が使用する入国地点
⒡ 適当な場合には通過地点又は基地点
⒢ 査察団長の氏名
⒣ 査察団の構成員の氏名
⒤ 提案されたオブザーバーがある場合にはその氏名
⒥ 査察区域において使用される装置の一覧表
執行理事会が第四条の46から49までの規定に従って行った決定によって査察命令の変更が必要となる場合には、事務局長は、適宜、⒟、⒣及び⒥に規定する事項について当該査察命令を変更する。事務局長は、その変更について被査察締約国に対して直ちに通告する。
査察の通告
43 事務局長が第四条55の規定に従って行う通告には、次の事項を含める。
⒜ 査察命令
⒝ 査察団が入国地点に到着する日及び予定時刻
⒞ 入国地点に到着する手段
⒟ 適当な場合には不定期航空便のための外交上の許可番号
⒠ 査察区域における使用のために査察団が利用することができるよう事務局長が被査察締約国に要請する装置の一覧表
44 被査察締約国は、事務局長の通告を受領した後十二時間以内に、当該通告の受領を確認する。
D 査察の事前の活動
被査察締約国の領域への入国、入国地点における活動及び査察区域への移動
45 査察団の到着の通告を受けた被査察締約国は、その領域への査察団の即時の入国を確保する。
46 技術事務局は、入国地点への移動のために不定期航空便が利用される場合には、被査察締約国の空域に入る前の最終の飛行場から入国地点までの当該不定期航空便に利用される航空機の飛行計画を、当該飛行場からの出発予定時刻の六時間前までに、国内当局を通じて当該被査察締約国に提出する。当該飛行計画は、民間航空機について適用される国際民間航空機関の手続に従って提出される。技術事務局は、当該飛行計画の備考欄に外交上の許可番号及びその航空機が査察のための航空機であることを示す適当な注釈を含める。軍用航空機が利用される場合には、技術事務局は、被査察締約国に対しその空域に入ることについての事前の許可を要請する。
47 被査察締約国は、査察団が到着予定時刻までに入国地点に到着することができるようにするため、自国の空域に入る前の最終の飛行場からの当該査察団の出発予定時刻の三時間前までに、46の規定に従って提出される飛行計画が承認されることを確保する。
48 査察団長及び被査察締約国の代表者は、必要な場合には、基地点、入国地点から基地点までの飛行計画及び必要に応じて入国地点から査察区域までの飛行計画について合意する。
49 被査察締約国は、入国地点並びに必要な場合には基地点及び査察区域において、技術事務局の要請に応じて、査察団が利用する航空機のための駐機場、警備上の保護、役務及び燃料を提供し又はそのための措置をとる。当該航空機は、着陸料、出国税及びこれらに類する課徴金を免除される。この49の規定は、現地査察の間に上空飛行に利用される航空機についても適用する。
50 51の規定が適用される場合を除くほか、被査察締約国は、査察命令に合致する承認された装置を査察団が自国の領域に持ち込むこと並びにこの条約及びこの議定書に従って当該装置を使用することについていかなる制限も課してはならない。
51 被査察締約国は、54に規定する時間的な枠組みを害することなく、装置が承認されており及び38の規定に従って証明されていることを、入国地点において査察団の構成員の立会いの下に、点検する権利を有する。当該被査察締約国は、査察命令に合致せず、承認されておらず又は38の規定に従って証明されていない装置を排除することができる。
52 査察団長は、入国地点に到着した後直ちに、被査察締約国の代表者に対し、査察命令及び査察団が作成した査察のための当初の計画であってその行う活動を明記したものを提出する。もっとも、この規定は、54に規定する時間的な枠組みを害するものではない。査察団は、当該被査察締約国の代表者から、適宜地図その他の文書を用いた説明を受ける。当該説明には、関連する自然環境の特徴、安全及び秘密の保護に関する事項並びに査察のための受入れに関する措置を含める。当該被査察締約国は、査察の目的に関係しないと認める査察区域内の場所を明示することができる。
53 査察団は、事前の説明を受けた後、適当な場合には、被査察締約国の意見を考慮した上、査察のための当初の計画を修正する。修正された査察のための計画については、当該被査察締約国の代表者が利用することができるものとする。
54 被査察締約国は、査察団を援助するためにその権限の範囲内で可能なすべてのことを行うものとし、査察団が入国地点に到着した後三十六時間以内(57に規定する時間的な枠組みの範囲内で別段の合意がされる場合を除く。)に査察団、50及び51に規定する承認された装置並びに荷物が入国地点から査察区域まで安全に移動することを確保するためにその権限の範囲内で可能なすべてのことを行う。
55 査察団は、その到着した区域が査察命令に明記された査察区域であることを確認するため、位置を決定するための承認された装置を使用する権利を有する。被査察締約国は、その使用について査察団を援助する。
E 査察の実施
一般規則
56 査察団は、この条約及びこの議定書に従ってその任務を遂行する。
57 査察団は、できる限り速やかに、いかなる場合にも入国地点への到着の後七十二時間以内に、査察区域において査察活動を開始する。
58 査察団の活動は、その任務の適時のかつ効果的な遂行を確保するよう並びに被査察締約国にとっての不便及び査察区域に対する障害ができる限り少なくなることを確保するように行われる。
59 被査察締約国は、43⒠の規定により査察団が査察区域において使用する装置を利用可能なものとするよう要請される場合又は査察が行われている間にそのように要請される場合には、可能な範囲内でその要請に従う。
60 査察団は、現地査察が行われている間、特に、次の権利を有し、及び次の義務を負う。
⒜ 査察を進める方法を査察命令に合致するように及び被査察締約国が管理されたアクセスに関する規定に従ってとる措置を考慮して決定する権利
⒝ 査察の効果的な実施を確保するために必要に応じて査察のための計画を修正する権利
⒞ 査察のための計画に対する被査察締約国の勧告及び修正案について考慮する義務
⒟ 査察が行われている間に生ずるあいまいな点に関して説明を要請する権利
⒠ 69に規定する技術のみを使用し及び査察の目的に関連しない活動を差し控える義務。査察団は、査察の目的に関係する事実を収集し及び記録するものとし、査察の目的に明らかに関係のない情報を求め又は記録してはならない。収集された資料であって収集後に関連しないことが判明したものについては、被査察締約国に返還する。
⒡ 現地査察の要請の原因となった事象の性質に関する資料及び説明であって被査察締約国が提供するその国内の監視網その他の出所から得られたものについて考慮し及びこれを査察団の報告に含める義務
⒢ 被査察締約国に対しその要請に応じて査察区域において収集された情報及び資料の写しを提供する義務
⒣ 被査察締約国の秘密並びに安全上及び保健
上の規則を尊重する義務
61 被査察締約国は、現地査察が行われている間、特に、次の権利を有し、及び次の義務を負う。
⒜ 査察団に対して査察のための計画の修正についていつでも勧告する権利
⒝ 査察団と連絡を保つために代表者を指名する権利及び義務
⒞ 自国の代表者を、査察団がその任務を遂行する間当該査察団に同行させ、及び当該査察団が行うすべての査察活動に立ち会わせる権利。もっとも、そのために当該査察団の任務の遂行が遅滞させられ又はその他の態様で妨げられてはならない。
⒟ 査察に関連すると認める追加の情報を提供し並びに査察に関連すると認める追加の事実を収集し及び記録することを要請する権利
⒠ すべての写真、ビデオテープ、測定結果及び試料を検査し並びに査察の目的に関係しない機微に係る場所を撮影した写真及びビデオテープ又はこれらの一部のすべてを保有する権利。被査察締約国は、すべての写真、ビデオテープ及び測定結果の写しを受領する権利を有する。被査察締約国は、写真の原板及びこれを使用することによって現像された写真並びにビデオテープの原本及びその写しを保有し並びに自国の領域内において写真及びビデオテープ又はこれらの一部に査察団と共に封印を施す権利を有する。被査察締約国は、査察団が要請する写真又はビデオの撮影のためカメラを操作する者を自国より提供する権利を有する。当該カメラを操作する者が提供されない場合には、写真又はビデオの撮影については、査察団の構成員が行う。
⒡ 査察団に対し現地査察の要請の原因となった事象の性質に関する資料及び説明であって自国の国内の監視網その他の出所から得たものを提供する権利
⒢ 査察団に対し査察が行われている間に生ずるあいまいな点について解決することに必要な説明を行う義務
通信
62 査察団の構成員は、現地査察が行われている間を通じて、相互に及び技術事務局と通信する権利を有する。このため、査察団の構成員は、被査察締約国が自己に対して他の電気通信手段の利用を認めない場合には、当該被査察締約国の同意を得て、正当に承認されかつ証明された自己の装置を使用することができる。
オブザーバー
63 要請締約国は、第四条61の規定に従い、オブザーバーが査察団の入国地点又は基地点への到着の時から合理的な期間内に当該査察団が使用した入国地点又は基地点に到着するよう調整するために技術事務局と連絡を保つ。
64 オブザーバーは、査察が行われている間を通じて、被査察締約国に所在する要請締約国の大使館又は大使館が存在しない場合には要請締約国と連絡を取る権利を有する。
65 オブザーバーは、査察区域に到着する権利並びに被査察締約国によって当該査察区域へのアクセス及び当該査察区域内におけるアクセスが認められる権利を有する。
66 オブザーバーは、査察が行われている間を通じて、査察団に対して勧告を行う権利を有する。
67 査察団は、査察が行われている間を通じて、査察の実施及び調査結果についてオブザーバーに常時通報する。
68 被査察締約国は、査察が行われている間を通じて、11の規定に基づいて査察団が享受する便宜と同様の便宜でオブザーバーが必要とするものを提供し又はそのための措置をとる。被査察締約国の領域内におけるオブザーバーの滞在に係るすべての費用については、要請締約国が負担する。
査察の活動及び技術
69 次の査察の活動及び技術については、管理されたアクセス、試料の採取、取扱い及び分析並びに上空飛行に関する規定に従って実施し又は使用することができる。
⒜ 査察の活動を支援するものとして、査察区域の境界線を確定し及び当該査察区域内の場所の経緯度を確定するために上空から及び地表又は水面において位置を確認すること。
⒝ 異状又は人工物の存在を調査するための地表又は水面及びこれらの下における並びに上空からの目視、ビデオ及び写真の撮影並びにマルチスペクトル画像の撮影(赤外線の測定によるものを含む。)
⒞ 放射線の異常の存在を調査し及び識別するために上空から並びに地表又は水面及びこれらの下においてガンマ線監視及びエネルギー弁別解析を行うことによって、地表又は水面の上、地表又は水面及び地表又は水面の下における放射能の水準を測定すること。
⒟ 異状を探知するために地表又は水面の上、地表又は水面及び地表又は水面の下における固体、液体及び気体を環境試料として採取し及びこれらを分析すること。
⒠ 調査区域を限定し及び事象の性質の決定を容易にするための受動的な地震学的余震監視
⒡ 地下の異状(空洞及び角
⒢ 異状又は人工物を探知するために地表又は水面において及び適当な場合には上空から、磁場及び重力場を調査し、地中レーダーによる測定を行い並びに電気伝導度を測定すること。
⒣ 放射性試料を得るための掘削
上空飛行
71 査察団は、査察区域の概要を把握し、地上における査察を行う場所を最も適当な範囲に限定し及び事実関係の証拠の収集を容易にするため、現地査察が行われている間、79に規定する装置を使用して査察区域の上空における飛行を実施する権利を有する。
72 上空飛行については、実際上できる限り早期に実施する。査察区域の上空における飛行の総時間は、十二時間を超えてはならない。
74 上空飛行が実施される区域は、査察区域を越えるものであってはならない。
75 被査察締約国は、査察の目的に関係しない機微に係る場所の上空における飛行を制限し又は、例外的な場合において正当化する合理的な根拠があるときは、禁止する権利を有する。その制限は、飛行高度、通過及び旋回の回数、空中停止の時間、航空機の種類、搭乗する査察員の人数並びに測定又は監視の種類について課することができる。被査察締約国は、機微に係る場所の上空における飛行に対する制限又は禁止が査察命令の遂行を阻害すると査察団が認める場合には、査察のための代替的な手段を提供するためにあらゆる合理的な努力を払う。
76 上空飛行については、被査察締約国の航空規則に従って提出され、かつ、承認される飛行計画に従って実施する。被査察締約国の飛行安全規則は、上空飛行が実施されている間を通じて厳格に遵守される。
77 上空飛行の間の着陸は、通常、休憩又は燃料補給のためにのみ許可される。
78 上空飛行は、査察団が要請する高度であって、実施される活動、視界の状態、被査察締約国の航空規則及び安全規則並びに査察の目的に関係しない機微に係る情報を保護する当該被査察締約国の権利に適合するもので実施される。上空飛行を実施する高度は、地表又は水面から千五百メートルを超えてはならない。
80 航空機に搭乗する査察員は、73の規定によって実施される追加的な上空飛行に当たって、次のもののための持運び可能かつ容易に設置可能な装置も使用することができる。
⒜ マルチスペクトル画像の撮影(赤外線の測定によるものを含む。)
⒝ ガンマ線スペクトル分析
⒞ 磁場の調査
81 上空飛行は、比較的低速の固定翼航空機又は回転翼航空機によって実施される。これらの航空機は、機体下の地表を妨げられることなく広く見渡すことができるものでなければならない。
82 被査察締約国は、関連する運用手引書で定める技術上の要件に従って適宜事前に装備された自国の航空機及び乗務員を提供する権利を有する。そのような航空機及び乗務員が提供されない場合には、技術事務局が航空機を提供し又は借り上げる。
83 技術事務局が航空機を提供し又は借り上げる場合には、被査察締約国は、当該航空機が査察のためめ承認された装置を装備していることを確認するためにこれを点検する権利を有する。その点検については、57に定める時間的な枠組みの範囲内で完了させる。
84 航空機に搭乗する人員は、次の者によって構成される。
⒜ 当該航空機の安全な運航に必要な最小限の人数の乗務員
⒝ 四人以内の査察団の構成員
⒞ 二人以内の被査察締約国の代表者
⒟ オブザーバーかある場合には一人のオブサーバー(被査察締約国の同意を条件とする。)
⒠ 必要な場合には一人の通訳
85 上空飛行の実施のための手続は、現地査察のための運用手引書で定める。
管理されたアクセス
86 査察団は、この条約及びこの議定書に従って査察区域へのアクセスが認められる権利を有する。
87 被査察締約国は、57に定める時間的な枠組みに従って査察区域内におけるアクセスを認める。
88 第四条57及び86の規定に基づく被査察締約国の権利及び義務には、次のものを含む。
⒜ この議定書に従い機微に係る設備及び場所を保護するための措置をとる権利
⒝ 査察区域内におけるアクセスが制限される場合には、代替的な手段を通じ査察命令の要求を満たすためにあらゆる合理的な努力を払う義務。もっとも、査察活動の一部に関する問題の解決のため、その他の査察活動の実施が遅滞させられ又は妨げられてはならない。
⒞ この条約及び管理されたアクセスに関する規定に基づく義務を考慮した上査察団のあらゆるアクセスに関して最終的な決定を行う権利
89 被査察締約国は、第四条57⒝及び88⒜の規定に基づき、査察区域内において、査察の目的に関係しない機微に係る設備及び場所を保護し並びに査察の目的に関係しない秘密の情報の開示を防止するための措置をとる権利を有する。当該措置には、特に、次のことを含めることができる。
90 建物その他の工作物へのアクセスについては、第四条47の規定に従って現地査察の継続が承認されるまでは行ってはならない。ただし、鉱山その他の掘削が行われている場所又は大規模な穴の入口を有する建物その他の工作物へのアクセスがこれらの場所又は穴へのアクセスの唯一の方法である場合は、この限りでない。そのような建物その他の工作物については、査察団は、被査察締約国の指示に従いこれらの場所又は穴に立ち入るために通過する権利のみを有する。
91 査察団は、第四条47の規定に従って査察の継続が承認された後建物その他の工作物へのアクセスが査察命令の遂行に必要であること及び当該査察命令において許可されている必要な活動を当該建物その他の工作物の外部において実施することができないことを被査察締約国に対して確実に証明する場合には、当該建物その他の工作物へのアクセスが認められる権利を有する。査察団長は、当該アクセスの目的、査察員の人数及び予定している活動を明示して、特定の建物その他の工作物へのアクセスを要請する。当該アクセスの態様については、査察団と被査察締約国との間で交渉する。被査察締約国は、建物その他の工作物へのアクセスを制限し又は、例外的な場合において正当化する合理的な根拠があるときは、禁止する権利を有する。
92 アクセス制限区域の設定が89⒠の規定に基づいて宣言される場合には、各アクセス制限区域は、四平方キロメートルを超えるものであってはならない。被査察締約国は、合計して五十平方キロメートルまでのアクセス制限区域の設定を宣言する権利を有する。二以上のアクセス制限区域の設定が宣言される場合には、各アクセス制限区域については、他のアクセス制限区域からの距離が二十メートル以上であるものとする。アクセス制限区域は、明確に定められ、かつ、アクセスが可能な境界線を有するものとする。
93 アクセス制限区域の面積、所在地及び境界線は、当該アクセス制限区域の全部又は一部を含む場所への査察団によるアクセスの時までに査察団長に提示される。
94 査察団は、アクセス制限区域の境界線までの場所において装置を設置し及び査察の実施のために必要なその他の措置をとる権利を有する。
95 査察団は、アクセス制限区域の境界線から当該アクセス制限区域内の見通すことができるすべての場所を目視することを認められる。
96 査察団は、宣言されたアクセス制限区域へのアクセスを要請する前に、当該アクセス制限区域外において査察命令を遂行するためのあらゆる合理的な努力を払う。査察団が被査察締約国に対し査察命令において許可されている必要な活動を当該アクセス制限区域外において実施することができないこと及び当該アクセス制限区域へのアクセスが査察命令の遂行に必要であることを確実に証明する場合にはいつでも、査察団の構成員の一部は、当該アクセス制限区域内において特定の任務を遂行するためのアクセスを認められる。被査察締約国は、査察の目的に関係しない機微に係る設備その他の物を覆い又はその他の方法によって保護する権利を有する。査察員の人数は、査察に関係する任務を完了するために必要な最小限度のものにする。当該アクセスの態様については、査察団と被査察締約国との間で交渉する。
試料の採取、取扱い及び分析
98 査察団は、可能な場合にはいつでも、現地において試料を分析する。被査察締約国の代表者は、現地において試料が分析される時に立ち会う権利を有する。被査察締約国は、査察団の要請により、合意される手統に従って現地における試料の分析のために援助を提供する。査察団は、試料の必要な分析を現地において実施することができないことを明らかにする場合に限り、現地外における分析のために、機関が指定した実験施設に試料を移送する権利を有する。
99 被査察締約国は、採取された試料が分析される場合にはその一部を保有する権利を有するものとし、採取された試料と同一のものを採取することができる。
100 被査察締約国は、使用されなかった試料又はその一部を返還するよう要請する権利を有する。
101 指定された実験施設においては、現地外における分析のために移送された試料の化学的及び物理的分析を実施する。そのような分析の詳細は、現地査察のための運用手引書で定める。
102 事務局長は、試料の警備、保全及び保存について並びに現地外における分析のために移送される試料の秘密を保護することを確保することについて主要な責任を負う。事務局長は、現地査察のための運用手引書で定める手続に従ってこれを行う。事務局長は、いかなる場合においても、次のことを行う。
⒜ 試料の採取、取扱い、移送及び分析を規律する厳重な制度を設けること。
⒝ 種々の分析を実施するために指定された実験施設を公認すること。
⒞ 指定された実験施設における設備及び手続の標準化並びに移動式の分析用装置及びこれ、に関連する手続の標準化を監督すること。
⒟ 指定された実験施設の公認並びに移動式の分析用装置及びこれに関連する手続について質の管理及び総合的な水準を監視すること。
⒠ 指定された実験施設の中から、特定の調査に関係して分析を実施し又はその他の役割を果たすものを選定すること。
103 試料については、現地外における分析が実施される場合には、少なくとも二の指定された実験施設において分析する。技術事務局は、分析の速やかな処理を確保する。試料については、技術事務局が責任を負うものとし、使用されなかった試料又はその一部は、技術事務局に返還される。
104 技術事務局は、査察の目的に関連する試料の実験施設における分析の結果を取りまとめる。事務局長は、第四条63の規定に従い当該分析の結果を被査察締約国に対しその意見を述べることができるように直ちに送付し、その後執行理事会及び他のすべての締約国に送付するものとし、これらの送付に当たり指定された実験施設が使用した設備及び用いた方法に関する詳細な情報を含める。
いずれの国の管轄又は管理の下にもない区域における査察の実施
105 事務局長は、いずれの国の管轄又は管理の下にもない区域における現地査察の場合には、適当な締約国と協議し及び査察団が査察区域へ迅速に到着することを容易にするために通過地点又は基地点について合意する。
106 その領域内に通過地点又は基地点が存在する締約国は、査察を容易にするため、査察団並びにその荷物及び装置を査察区域へ輸送し並びに11に規定する関連する便宜を提供することを含むできる限りの援助を行う。機関は、当該援助を行った締約国が負担したすべての費用について当該援助を行った締約国に償還する。
107 事務局長は、執行理事会の承認を得て、いずれの国の管轄又は管理の下にもない区域における現地査察の場合の援助を容易にするための取決めについて締約国と交渉することができる。
108 いずれの国の管轄又は管理の下にもない区域について現地査察の要請が行われる前に締約国が当該区域においてあいまいな事象についての調査を実施した場合には、執行理事会は、第四条に規定する審議において当該調査の結果を考慮することができる。
査察の事後の手続
109 査察団は、査察が完了した後、査察団のとりあえずの調査結果を検討し及びあいまいな点を解消するために被査察締約国の代表者と会合する。査察団は、被査察締約国の代表者に対し、標準様式に従って書面にしたとりあえずの調査結果を98の規定に従って査察区域から持ち出す試料その他の資料の一覧表と共に提供する。当該調査結果には、査察団長が署名する。被査察締約国の代表者は、その内容について知らされたことを示すために当該調査結果に連署する。この会合については、査察の完了の後二十四時間以内に完了する。
出国
110 査察団及びオブザーバーは、査察の事後の手続が完了した後、被査察締約国の領域からできる限り速やかに退去する。被査察締約国は、査察団を援助するため並びに査察団、装置及び荷物が出国地点まで安全に移動することを確保するためにその権限の範囲内で可能なすべてのことを行う。使用される出国地点は、被査察締約国及び査察団が別段の合意をする場合を除くほか、入国地点と同一の地点とする。
第三部 信頼の醸成についての措置
1 締約国は、第四条68の規定に従い、自国の領域内又は自国の管轄若しくは管理の下にあるいかなる場所においても三百トン以上のトリニトロトルエンに柤当する爆発物質を使用する化学的爆発が単一の爆発として実施される場合には、当該化学的爆発について技術事務局に対して任意に通報する。その通報については、可能な場合には、事前に行う。その通報には、位置、時刻、使用される爆薬の量及び種類並びに爆発の形態及び目的に関する詳細を含める。
2 締約国は、この条約が効力を生じた後できる限り速やかに。技術事務局に対して三百トンを超えるトリニトロトルエンに相当する爆発物質を使用するその他のすべての化学的爆発の自国内における実施に関する情報を任意に提供し、及びその後は一年ごとに当該情報を任意に改定する。締約国は、特に、次の事項について通報するよう努め、及び技術事務局が国際監視制度によって探知された事象の発生源を明らかにすることを援助する。
⒜ 当該化学的爆発が発生する場所の地理的位置
⒝ 当該化学的爆発を生じさせる活動の性質並びに当該化学的爆発の全般的な概要及び頻度
⒞ 可能な場合にはその他の関連する詳細
4 締約国は、国際監視制度の観測所の特性を把握するため、その特性を把握するための化学的爆発を実施し又は予定されている他の目的のための化学的爆発に関連する情報を提供するために技術事務局と連絡を保つことができる。
議定書の附属書一
表1A 主要観測所網を構成する地震学的監視観測所の表
|
観測所について責任を負う国 |
所在地 |
緯度 |
経度 |
形式
|
1 |
アルゼンティン |
PLCA パソ・フローレス |
南緯四十・七度 |
西経七十・六度 |
三成分
|
2 |
オーストラリア |
WRA ワラマンガ、北部特別地域 |
南緯十九・九度 |
東経百三十四・三度 |
群列
|
3 |
オーストラリア |
ASAR アリス・スプリングス、北部特別地域 |
南緯二十三・七度 |
東経百三十三・九度 |
群列
|
4 |
オーストラリア |
STKA スティーヴンズ・クリーク、サウス・オーストラリア |
南緯三十一・九度 |
東経百四十一・六度 |
三成分
|
5 |
オーストラリア |
MAW モーソン、南極 |
南緯六十七・六度 |
東経六十二・九度 |
二成分
|
6 |
ボリヴィア |
LPAZ ラ・パス |
南緯十六・三度 |
西経六十八・一度 |
二成分
|
7 |
ブラジル |
BDFB ブラジリア |
南緯十五・六度 |
西経四十八・〇度 |
二成分
|
8 |
カナダ |
ULMC ラック・デュ・ボネ、マニトバ |
北緯五十・二度 |
西経九十五一九度 |
二成分
|
9 |
カナダ |
YKAC イエローナイフ、ノースウエスト準州 |
北緯六十二・五度 |
西経百十四・六度 |
群列
|
10 |
カナダ |
SCH シェファーヴィル、ケベック |
北緯五十四・八度 |
西経六十六・八度 |
三成分
|
11 |
中央アフリカ共和国 |
BGCA バンギ |
北緯五・二度 |
東経十八・四度 |
三成分
|
12 |
中国 |
HAI ハイラル |
北緯四十九・三度 |
東経百十九・七度 |
三成分から群列へ
|
13 |
中国 |
LZH 蘭州 |
北緯三十六・一度 |
東経百三・八度 |
三成分から群列へ
|
14 |
コロンビア |
XSA エル・ロサル |
北緯四・九度 |
西経七十四・三度 |
三成分
|
15 |
象牙海岸共和国 |
DBIC ディンボクロ |
北緯六・七度 |
西経四・九度 |
三成分
|
16 |
エジプト |
LXEG ルクソール |
北緯二十六・〇度 |
東経三十三・〇度 |
群列
|
17 |
フィンランド |
FINES ラハティ |
北緯六十一・四度 |
東経二十六・一度 |
群列
|
18 |
フランス |
PPT タヒティ |
南緯十七・六度 |
西経百四十九・六度 |
三成分
|
19 |
ドイツ |
GEC2 フライウンク |
北緯四十八・九度 |
東経十三・七度 |
群列
|
20 |
未定 |
未定 |
未定 |
未定 |
未定
|
21 |
イラン・イスラム共和国 |
THR テヘラン |
北緯三十五・八度 |
東経五十一・四度 |
三成分
|
22 |
日本国 |
MJAR 松代 |
北緯三十六・五度 |
東経百三十八・二度 |
群列
|
23 |
カザフスタン |
MAK マカンチ |
北緯四十六・八度 |
東経八十二・〇度 |
群列
|
24 |
ケニア |
KMBO キリマンボゴ |
南緯一・一度 |
東経三十七・二度 |
三成分
|
25 |
モンゴル国 |
JAVM ジャヴフラント |
北緯四十八・〇度 |
東経百六・八度 |
三成分から群列へ
|
26 |
ニジェール |
新設 |
未定 |
未定 |
三成分から群列へ
|
27 |
ノールウェー |
NAO ハーマル |
北緯六十・八度 |
東経十・八度 |
群列
|
28 |
ノールウェー |
ARAOO カラショーク |
北緯六十九・五度 |
東経二十五・五度 |
群列
|
29 |
パキスタン |
PRPK パリ |
北緯三十三・七度 |
東経七十三・三度 |
群列
|
30 |
パラグアイ |
CPUP ビジャ・フロリダ |
南緯二十六・三度 |
西経五十七・三度 |
三成分
|
31 |
大韓民国 |
KSRS 原州 |
北緯三十七・五度 |
東経百二十七・九度 |
群列
|
32 |
ロシア連邦 |
KBZ ハバズ |
北緯四十三・七度 |
東経四十二・九度 |
三成分
|
33 |
ロシア連邦 |
ZAL ザレソヴォ |
北緯五十三・九度 |
東経八十四・八度 |
三成分から群列へ
|
34 |
ロシア連邦 |
NRI ノリリスク |
北緯六十九・〇度 |
東経八十八・〇度 |
三成分
|
35 |
ロシア連邦 |
PDY ペレドゥイ |
北緯五十九・六度 |
東経百十二・六度 |
三成分から群列へ
|
36 |
ロシア連邦 |
PET ペトロパヴロフスク・カムチャツキー |
北緯五十三・一度 |
東経百五十七・八度 |
三成分から群列へ
|
37 |
ロシア連邦 |
USK ウスリースク |
北緯四十四・二度 |
東経百三十二・〇度 |
三成分から群列へ
|
38 |
サウディ・アラビア |
新設 |
未定 |
未定 |
群列
|
39 |
南アフリカ共和国 |
BOSA ボソフ |
南緯二十八・六度 |
東経二十五・六度 |
三成分
|
40 |
スペイン |
ESDC ソンセカ |
北緯三十九・七度 |
西経四・〇度 |
群列
|
41 |
タイ |
CMTO チェンマイ |
北緯十八・八度 |
東経九十九・〇度 |
群列
|
42 |
テュニジア |
THA ターラ |
北緯三十五・六度 |
東経八・七度 |
三成分
|
43 |
トルコ |
BRTR ベルバシ(群列は、ケスキンに移転することを条件とする。) |
北緯三十九・九度 |
東経三十二・八度 |
群列
|
44 |
トルクメニスタン |
GEYT アリベック |
北緯三十七・九度 |
東経五十八・一度 |
群列
|
45 |
ウクライナ |
AKASG マリン |
北緯五十・四度 |
東経二十九・一度 |
群列
|
46 |
アメリカ合衆国 |
LJTX ラヒタス、テキサス |
北緯二十九・三度 |
西経百三・七度 |
群列
|
47 |
アメリカ合衆国 |
MNV ミーナ、ネヴァダ |
北緯三十八・四度 |
西経百十八・二度 |
群列
|
48 |
アメリカ合衆国 |
PIWY パインデール、ワイオミング |
北緯四十二・八度 |
西経百九・六度 |
群列
|
49 |
アメリカ合衆国 |
ELAK イールソン、アラスカ |
北緯六十四・八度 |
西経百四十六・九度 |
群列
|
50 |
アメリカ合衆国 |
VNDA ヴァンダ、南極 |
南緯七十七・五度 |
東経百六十一・九度 |
三成分
|
注 「三成分から群列へ」とは、その施設が一の三成分から成る観測所として国際監視制度における運用を開始し、その後群列観測所に変更されることを意味する。
表1B 補助観測所網を構成する地震学的監視観測所の表
|
観測所について責任を負う国 |
所在地 |
緯度 |
経度 |
形式
|
1 |
アルゼンティン |
CFA コロネル・フォンタナ |
南緯三十一・六度 |
西経六十八・二度 |
三成分
|
2 |
アルゼンティン |
USHA ウシュアイア |
南緯五十五・〇度 |
西経六十八・〇度 |
三成分
|
3 |
アルメニア |
GNI ガルニ |
北緯四十・一度 |
東経四十四・七度 |
三成分
|
4 |
オーストラリア |
CTA チャーターズ・タワーズ、クインズランド |
南緯二十・一度 |
東経百四十六・三度 |
三成分
|
5 |
オーストラリア |
FITZ フィッツロイ・クロッシング、西オーストラリア |
南緯十八・一度 |
東経百二十五・六度 |
三成分
|
6 |
オーストラリア |
NWAO ナロジン、西オーストラリア |
南緯三十二・九度 |
東経百十七・二度 |
三成分
|
7 |
バングラデシュ |
CHT チッタゴン |
北緯二十二・四度 |
東経九十一・八度 |
三成分
|
8 |
ボリヴィア |
SIV サン・イグナシオ |
南緯十六・〇度 |
西経六十一・一度 |
三成分
|
9 |
ボツワナ |
LBTB ロバツェ |
南緯二十五・〇度 |
東経二十五・六度 |
三成分
|
10 |
ブラジル |
PTGA ピチンガ |
南緯〇・七度 |
西経六十・〇度 |
三成分
|
11 |
ブラジル |
RGNB リオ・グランデ・ド・ノルテ |
南緯六・九度 |
西経三十七・〇度 |
三成分
|
12 |
カナダ |
FRB イカルイット、ノースウエスト準州 |
北緯六十三・七度 |
西経六十八・五度 |
三成分
|
13 |
カナダ |
DLBC ディーズ・レイク、ブリティシュ・コロンビア |
北緯五十八・四度 |
西経百三十・〇度 |
三成分
|
14 |
カナダ |
SADO サドワ、オンタリオ |
北緯四十四・八度 |
西経七十九・一度 |
三成分
|
15 |
カナダ |
BBB ベラ・ベラ、ブリティシュ・コロンビア |
北緯五十二・二度 |
西経百二十八・一度 |
三成分
|
16 |
カナダ |
MBC モールド・ベイ、ノースウエスト準州 |
北緯七十六・二度 |
西経百十九・四度 |
三成分
|
17 |
カナダ |
INK イヌヴィック、ノースウエスト準州 |
北緯六十八・三度 |
西経百三十三・五度 |
三成分
|
18 |
チリ |
RPN イースター島 |
南緯二十七・二度 |
西経百九・四度 |
三成分
|
19 |
チリ |
LVC リモン・ベルデ |
南緯二十二・六度 |
西経六十八・九度 |
三成分
|
20 |
中国 |
BJT バイチアトゥアン |
北緯四十・〇度 |
東経百十六・二度 |
三成分
|
21 |
中国 |
KMI 昆明 |
北緯二十五・二度 |
東経百二・八度 |
三成分
|
22 |
中国 |
SSE シャーシャン |
北緯三十一・一度 |
東経百二十一・二度 |
三成分
|
23 |
中国 |
XAN 西安 |
北緯三十四・〇度 |
東経百八・九度 |
三成分
|
24 |
クック諸島 |
RAR ラロトンガ |
南緯二十一・二度 |
西経百五十九・八度 |
三成分
|
25 |
コスタ・リカ |
JTS ラス・フンタス・デ・アバンガレス |
北緯十・三度 |
西経八十五・〇度 |
三成分
|
26 |
チェッコ共和国 |
VRAC ブラノフ |
北緯四十九・三度 |
東経十六・六度 |
三成分
|
27 |
デンマーク |
SFJ スナー・ストロムフィョアー、グリーンランド |
北緯六十七・〇度 |
西経五十・六度 |
三成分
|
28 |
ジブティ |
ATD アルタ・トンネル |
北緯十一・五度 |
東経四十二・九度 |
三成分
|
29 |
エジプト |
KEG コッタミーヤ |
北緯二十九・九度 |
東経三十一・八度 |
三成分
|
30 |
エティオピア |
FURI フリ |
北緯八・九度 |
東経三十八・七度 |
三成分
|
31 |
フィジー |
MSVF モナサヴ、ヴィティ・レヴ |
南緯十七・八度 |
東経百七十八・一度 |
三成分
|
32 |
フランス |
NOUC ポート・ラゲール、ニュー・カレドニア |
南緯二十二・一度 |
東経百六十六・三度 |
三成分
|
33 |
フランス |
KOG クールー、仏領ギアナ |
北緯五・二度 |
西経五十二・七度 |
三成分
|
34 |
ガボン |
BAMB バンベイ |
南緯一・七度 |
東経十三・六度 |
三成分
|
35 |
ドイツ及び南アフリカ共和国 |
― SANAE観測所、南極 |
南緯七十一・七度 |
西経二・九度 |
三成分
|
36 |
ギリシャ |
IDI アノギア、クレタ |
北緯三十五・三度 |
東経二十四・九度 |
三成分
|
37 |
グァテマラ |
RDG ラビール |
北緯十五・〇度 |
西経九十・五度 |
三成分
|
38 |
アイスランド |
BORG ボルガルネス |
北緯六十四・八度 |
西経二十一・三度 |
三成分
|
39 |
未定 |
未定 |
未定 |
未定 |
未定
|
40 |
インドネシア |
PACI チビノン、西ジャワ |
南緯六・五度 |
東経百七・〇度 |
三成分
|
41 |
インドネシア |
JAY ジャヤプラ、イリアン・ジャヤ |
南緯二・五度 |
東経百四十・七度 |
三成分
|
42 |
インドネシア |
SWI ソロン、イリアン・ジャヤ |
南緯〇・九度 |
東経百三十一・三度 |
三成分
|
43 |
インドネシア |
PSI パラパット、スマトラ |
北緯二・七度 |
東経九十八・九度 |
三成分
|
44 |
インドネシア |
KAPI カッパン、南スラウェシ |
南緯五・〇度 |
東経百十九・八度 |
三成分
|
45 |
インドネシア |
KUG クパン、東ヌサトゥンガラ |
南緯十・二度 |
東経百二十三・六度 |
三成分
|
46 |
イラン・イスラム共和国 |
KRM ケルマン |
北緯三十・三度 |
東経五十七・一度 |
三成分
|
47 |
イラン・イスラム共和国 |
MSN マスジェデ・ソレイマン |
北緯三十一・九度 |
東経四十九・三度 |
三成分
|
48 |
イスラエル |
MBH エイラット |
北緯二十九・八度 |
東経三十四・九度 |
三成分
|
49 |
イスラエル |
PARD パロッド |
北緯三十二・六度 |
東経三十五・三度 |
群列
|
50 |
イタリア |
ENAS エンナ、シチリア |
北緯三十七・五度 |
東経十四・三度 |
三成分
|
51 |
日本国 |
JNU 大分、九州 |
北緯三十三・一度 |
東経百三十・九度 |
三成分
|
52 |
日本国 |
JOW 国頭、沖縄 |
北緯二十六・八度 |
東経百二十八・三度 |
三成分
|
53 |
日本国 |
JHJ 八丈島、伊豆諸島 |
北緯三十三・一度 |
東経百三十九・八度 |
三成分
|
54 |
日本国 |
JKA 上川朝日、北海道 |
北緯四十四・一度 |
東経百四十二・六度 |
三成分
|
55 |
日本国 |
JCJ 父島、小笠原 |
北緯二十七・一度 |
東経百四十二・二度 |
三成分
|
56 |
ジョルダン |
― アスコフ |
北緯三十二・五度 |
東経三十七・六度 |
三成分
|
57 |
カザフスタン |
BRVK ボロヴォイエ |
北緯五十三・一度 |
東経七十・三度 |
群列
|
58 |
カザフスタン |
KURK クルチャトフ |
北緯五十・七度 |
東経七十八・六度 |
群列
|
59 |
カザフスタン |
AKTO アクチュビンスク |
北緯五十一四度 |
東経五十八・〇度 |
三成分
|
60 |
キルギス |
AAK アラ・アルチャ |
北緯四十ニ・六度 |
東経七十四・五度 |
三成分
|
61 |
マダガスカル |
TAN アンタナナリボ |
南緯十八・九度 |
東経四十七・六度 |
三成分
|
62 |
マリ |
KOWA コワ |
北緯十四・五度 |
西経四・〇度 |
三成分
|
63 |
メキシコ |
TEYM テピチュ、ユカタン |
北緯二十・二度 |
西経八十八・三度 |
三成分
|
64 |
メキシコ |
TUVM トゥサンデペティ、ベラクルス |
北緯十八・〇度 |
西経九十四・四度 |
三成分
|
65 |
メキシコ |
LPBM ラ・パス、バハ・カリフォルニア・スール |
北緯二十四・二度 |
西経百十・二度 |
三成分
|
66 |
モロッコ |
MDT ミデルト |
北緯三十一・八度 |
西経四・六度 |
三成分
|
67 |
ナミビア |
TSUM ツメブ |
南緯十九・一度 |
東経十七・四度 |
三成分
|
68 |
ネパール |
EVN エヴェレスト |
北緯二十八・〇度 |
東経八十六・八度 |
三成分
|
69 |
ニュー・ジーランド |
EWZ エレフォン、南島 |
甫緯四十三・五度 |
東経百七十・九度 |
三成分
|
70 |
ニュー・ジーランド |
RAO ラオウル島 |
南緯二十九・二度 |
西経百七十七・九度 |
三成分
|
71 |
ニュー・ジーランド |
URZ ウレウェラ、北島 |
南緯三十八・三度 |
東経百七十七・一度 |
三成分
|
72 |
ノールウェー |
SPITS スピッツベルゲン |
北緯七十八・二度 |
東経十六・四度 |
群列
|
73 |
ノールウェー |
JMI ヤン・マイエン |
北緯七十・九度 |
西経八・七度 |
三成分
|
74 |
オマーン |
WSAR ワーディ・サリン |
北緯二十三・〇度 |
東経五十八・〇度 |
三成分
|
75 |
パプア・ニューギニア |
PMG ポート・モレスビー |
南緯九・四度 |
東経百四十七・二度 |
三成分
|
76 |
パプア・ニューギニア |
BIAL ビアラ |
南緯五・三度 |
東経百五十一・一度 |
三成分
|
77 |
ペルー |
CAJP カハマルカ |
南緯七・〇度 |
西経七十八・〇度 |
三成分
|
78 |
ペルー |
NNA ナナ |
南緯十二・〇度 |
西経七十六・八度 |
三成分
|
79 |
フィリピン |
DAV ダバオ、ミンダナオ |
北緯七・一度 |
東経百二十五・六度 |
三成分
|
80 |
フィリピン |
TGY タガイタイ、ルソン |
北緯十四・一度 |
東経百二十・九度 |
三成分
|
81 |
ルーマニア |
MLR ムンテレ・ロシュ |
北緯四十五・五度 |
東経二十五・九度 |
三成分
|
82 |
ロシア連邦 |
KIRV キーロフ |
北緯五十八・六度 |
東経四十九・四度 |
三成分
|
83 |
ロシア連邦 |
KIVO キスロヴォツク |
北緯四十四・〇度 |
東経四十二・七度 |
群列
|
84 |
ロシア連邦 |
OBN オブニンスク |
北緯五十五・一度 |
東経三十六・六度 |
三成分
|
85 |
ロシア連邦 |
ARU アルチ |
北緯五十六・四度 |
東経五十八・六度 |
三成分
|
86 |
ロシア連邦 |
SEY セイムチャン |
北緯六十二・九度 |
東経百五十二・四度 |
三成分
|
87 |
ロシア連邦 |
TLY タラヤ |
北緯五十一・七度 |
東経百三・六度 |
三成分
|
88 |
ロシア連邦 |
YAK ヤクーツク |
北緯六十二・○度 |
東経百二十九・七度 |
三成分
|
89 |
ロシア連邦 |
URG ウルガル |
北緯五十一・一度 |
東経百三十二・三度 |
三成分
|
90 |
ロシア連邦 |
BIL ビリビノ |
北緯六十八・〇度 |
東経百六十六・四度 |
三成分
|
91 |
ロシア連邦 |
TIXI チクシ |
北緯七十一・六度 |
東経百二十八・九度 |
三成分
|
92 |
ロシア連邦 |
YSS ユジノ・サハリンスク |
北緯四十七・〇度 |
東経百四十二・八度 |
三成分
|
93 |
ロシア連邦 |
MA2 マガダン |
北緯五十九・六度 |
東経百五十・八度 |
三成分
|
94 |
ロシア連邦 |
ZIL ジリム |
北緯五十三・九度 |
東経五十七・〇度 |
三成分
|
95 |
西サモア独立国 |
AFI アフィアマル |
南緯十三・九度 |
西経百七十一・八度 |
三成分
|
96 |
サウディ・アラビア |
RAYN アル・ライン |
北緯二十三・六度 |
東経四十五・六度 |
三成分
|
97 |
セネガル |
MBO ムブール |
北緯十四・四度 |
西経十七・〇度 |
三成分
|
98 |
ソロモン諸島 |
HNR ホニアラ、ガダルカナル |
南緯九・四度 |
東経百六十・〇度 |
三成分
|
99 |
南アフリカ共和国 |
SUR サザーランド |
南緯三十二・四度 |
東経二十・八度 |
三成分
|
100 |
スリ・ランカ |
COC コロンボ |
北緯六・九度 |
東経七十九・九度 |
三成分
|
101 |
スウェーデン |
HFS ハグフォシュ |
北緯六十・一度 |
東経十三・七度 |
群列
|
102 |
スイス |
DAVOS ダヴォス |
北緯四十六・八度 |
東経九・八度 |
三成分
|
103 |
ウガンダ |
MBRU ムバララ |
南緯〇・四度 |
東経三十・四度 |
三成分
|
104 |
連合王国 |
EKA エスクダレミール |
北緯五十五・三度 |
西経三・二度 |
群列
|
105 |
アメリカ合衆国 |
GUMO グアム、マリアナ諸島 |
北緯十三・六度 |
東経百四十四・九度 |
三成分
|
106 |
アメリカ合衆国 |
PMSA パーマー観測所、南極 |
南緯六十四・八度 |
西経六十四・一度 |
三成分
|
107 |
アメリカ合衆国 |
TKL タッカリーチー・カヴァーンズ、テネシー |
北緯三十五・七度 |
西経八十三・八度 |
三成分
|
108 |
アメリカ合衆国 |
PFCA ピニョン・フラット、カリフォルニア |
北緯三十三・六度 |
西経百十六・五度 |
三成分
|
109 |
アメリカ合衆国 |
YBH ユリカ、カリフォルニア |
北緯四十一・七度 |
西経百二十二・七度 |
三成分
|
110 |
アメリカ合衆国 |
KDC コディアック島、アラスカ |
北緯五十七・八度 |
西経百五十二・五度 |
三成分
|
111 |
アメリカ合衆国 |
ALQ アルバカーキ、ニュー・メキシコ |
北緯三十五・〇度 |
西経百六・五度 |
三成分
|
112 |
アメリカ合衆国 |
ATTU アッツ島、アラスカ |
北緯五十二・八度 |
東経百七十二・七度 |
三成分
|
113 |
アメリカ合衆国 |
ELK エルコ、ネヴァダ |
北緯四十・七度 |
西経百十五・二度 |
三成分
|
114 |
アメリカ合衆国 |
SPA 南極点、南極 |
南緯九十・〇度 |
――― |
三成分
|
115 |
アメリカ合衆国 |
NEW ニューポート、ワシントン |
北緯四十八・三度 |
西経百十七・一度 |
三成分
|
116 |
アメリカ合衆国 |
SJG サン・ファン、プエルト・リコ |
北緯十八・一度 |
西経六十六・二度 |
三成分
|
117 |
ヴェネズエラ |
SDV サント・ドミンゴ |
北緯八・九度 |
西経七十・六度 |
三成分
|
118 |
ヴェネズエラ |
PCRV プエルト・ラ・クルス |
北緯十・二度 |
西経六十四・六度 |
三成分
|
119 |
ザンビア |
LSZ ルサカ |
南緯十五・三度 |
東経二十八・二度 |
三成分
|
120 |
ジンバブエ |
BUL ブラワヨ |
未報告 |
未報告 |
三成分
|
表2A 放射性核種監視観測所の表
|
観測所について責任を負う国 |
所在地 |
緯度 |
経度
|
1 |
アルゼンティン |
ブェノス・アイレス |
南緯三十四・〇度 |
西経五十八・〇度
|
2 |
アルゼンティン |
サルタ |
南緯二十四・〇度 |
西経六十五・〇度
|
3 |
アルゼンティン |
バリロチュ |
南緯四十一・一度 |
西経七十一・三度
|
4 |
オーストラリア |
メルボルン、ヴィクトリア |
南緯三十七・五度 |
東経百四十四・六度
|
5 |
オーストラリア |
モーソン、南極 |
南緯六十七・六度 |
東経六十二・五度
|
6 |
オーストラリア |
タウンズウィル、クインズランド |
南緯十九・二度 |
東経百四十六・八度
|
7 |
オーストラリア |
マクォーリー島 |
南緯五十四・〇度 |
東経百五十九・〇度
|
8 |
オーストラリア |
ココス島 |
南緯十二・〇度 |
東経九十七・〇度
|
9 |
オーストラリア |
ダーウィン、北部特別地域 |
南緯十二・四度 |
東経百三十・七度
|
10 |
オーストラリア |
パース、西オーストラリア |
南緯三十一・九度 |
東経百十六・〇度
|
11 |
ブラジル |
リオ・デ・ジャネイロ |
南緯二十二・五度 |
西経四十三・一度
|
12 |
ブラジル |
レシフェ |
南緯八・〇度 |
西経三十五・〇度
|
13 |
カメルーン |
ドアラ |
北緯四・二度 |
東経九・九度
|
14 |
カナダ |
ヴァンクーヴァー、ブリティシュ・コロンビア |
北緯四十九・三度 |
西経百二十三・二度
|
15 |
カナダ |
レゾリュート、ノースウエスト準州 |
北緯七十四・七度 |
西経九十四・九度
|
16 |
カナダ |
イエローナイフ、ノースウエスト準州 |
北緯六十二・五度 |
西経百十四・五度
|
17 |
カナダ |
セント・ジョンズ、ニューファウンドランド |
北緯四十七・〇度 |
西経五十三・〇度
|
18 |
チリ |
プンタ・アレナス |
南緯五十三・一度 |
西経七十・六度
|
19 |
チリ |
ハンガ・ロア、イースター島 |
南緯二十七・一度 |
西経百八・四度
|
20 |
中国 |
北京 |
北緯三十九・八慶 |
東経百十六・二度
|
21 |
中国 |
蘭州 |
北緯三十五・八度 |
東経百三・三度
|
22 |
中国 |
広州 |
北緯二十三・○度 |
東経百十三・三度
|
23 |
クック諸島 |
ラロトンガ |
南緯二十一・二度 |
西経百五十九・八度
|
24 |
エクァドル |
イスラ・サン・クリストバル、ガラパゴス諸島 |
南緯一・○度 |
西経八十九・二度
|
25 |
エティオピア |
フィルトゥ |
北緯五・五度 |
東経四十二・七度
|
26 |
フィジー |
ナンディ |
南緯十八・〇度 |
東経百七十七・五度
|
27 |
フランス |
パペーテ、タヒティ |
南緯十七・〇度 |
西経百五十・〇度
|
28 |
フランス |
ポワン・ターピットル、グアドループ |
北緯十七・〇度 |
西経六十二・〇度
|
29 |
フランス |
レユニオン |
南緯二十一・一度 |
東経五十五・六度
|
30 |
フランス |
ポー・ト・フランセ、ケルゲレン |
南緯四十九・〇度 |
東経七十・〇度
|
31 |
フランス |
カイエンヌ、仏領ギアナ |
北緯五・〇度 |
西経五十二・○度
|
32 |
フランス |
デュモン・デュルヴィル、南極 |
南緯六十六・〇度 |
東経百四十・〇度
|
33 |
ドイツ |
シャウインスラント、フライブルク |
北緯四十七・九度 |
東経七・九度
|
34 |
アイスランド |
レイキァヴィーク |
北緯六十四・四度 |
西経二十一・九度
|
35 |
未定 |
未定 |
未定 |
未定
|
36 |
イラン・イスラム共和国 |
テヘラン |
北緯三十五・〇度 |
東経五十二・〇度
|
37 |
日本国 |
沖縄 |
北緯二十六・五度 |
東経百二十七・九度
|
38 |
日本国 |
高崎、群馬 |
北緯三十六・三度 |
東経百三十九・〇度
|
39 |
キリバス |
クリスマス |
北緯二・〇度 |
西経百五十七・〇度
|
40 |
クウェイト |
クウェイト市 |
北緯二十九・〇度 |
東経四十八・〇度
|
41 |
リビア |
ミスラタ |
北緯三十二・五度 |
東経十五・〇度
|
42 |
マレイシア |
クアラ・ルンプール |
北緯二・六度 |
東経百一・五度
|
43 |
モーリタニア |
ヌアクショット |
北緯十八・〇度 |
西経十七・〇度
|
44 |
メキシコ |
バハ・カリフォルニア |
北緯二十八・〇度 |
西経百十三・〇度
|
45 |
モンゴル国 |
ウランバートル |
北緯四十七・五度 |
東経百七・〇度
|
46 |
ニュー・ジーランド |
チャタム諸島 |
南緯四十四・〇度 |
西経百七十六・五度
|
47 |
ニュー・ジーランド |
カイタイア |
南緯三十五・一度 |
東経百七十三・三度
|
48 |
ニジェール |
ビルマ |
北緯十八・〇度 |
東経十三・〇度
|
49 |
ノールウェー |
スピッツベルゲン |
北緯七十八・二度 |
東経十六・四度
|
50 |
パナマ |
パナマ市 |
北緯八・九度 |
西経七十九・六度
|
51 |
パプア・ニューギニア |
ニュー・ハノーヴァー |
南緯三・〇度 |
東経百五十・〇度
|
52 |
フィリピン |
ケソン市 |
北緯十四・五度 |
東経百二十一・○慶
|
53 |
ポルトガル |
ポンタ・デルガーダ、サン・ミゲル、アゾレス |
北緯三十七・四度 |
西経二十五・四度
|
54 |
ロシア連邦 |
キーロフ |
北緯五十八・六度 |
東経四十九・四度
|
55 |
ロシア連邦 |
ノリリスク |
北緯六十九・〇度 |
東経八十八・〇度
|
56 |
ロシア連邦 |
ペレドゥイ |
北緯五十九・六度 |
東経百十二・六度
|
57 |
ロシア連邦 |
ビリビノ |
北緯六十八・〇度 |
東経百六十六・四度
|
58 |
ロシア連邦 |
ウスリースク |
北緯四十三・七度 |
東経百三十一・九度
|
59 |
ロシア連邦 |
ザレソヴォ |
北緯五十三・九度 |
東経八十四・八度
|
60 |
ロシア連邦 |
ペトロパヴロフスク・カムチャツキー |
北緯五十三・一度 |
東経百五十八・八度
|
61 |
ロシア連邦 |
ドゥブナ |
北緯五十六・七度 |
東経三十七・三度
|
62 |
南アフリカ共和国 |
マリオン島 |
南緯四十六・五度 |
東経三十七・〇度
|
63 |
スウェーデン |
ストックホルム |
北緯五十九・四度 |
東経十八・〇度
|
64 |
タンザニア |
ダレサラム |
南緯六・〇度 |
東経三十九・〇度
|
65 |
タイ |
バンコック |
北緯十三・八度 |
東経百・五度
|
66 |
連合王国 |
英領インド洋地域又はチャゴス群島 |
南緯七・〇度 |
東経七十二・〇度
|
67 |
連合王国 |
セント・ヘレナ |
南緯十六・〇度 |
西経六・〇度
|
68 |
連合王国 |
トリスタン・ダ・クーニャ |
南緯三十七・〇度 |
西経十二・三度
|
69 |
連合王国 |
ハレー、南極 |
南緯七十六・〇度 |
西経二十八・〇度
|
70 |
アメリカ合衆国 |
サクラメント、カリフォルニア |
北緯三十八・七度 |
西経百二十一・四度
|
71 |
アメリカ合衆国 |
サンド・ポイント、アラスカ |
北緯五十五・〇度 |
西経百六十・〇度
|
72 |
アメリカ合衆国 |
メルボルン、フロリダ |
北緯二十八・三度 |
西経八十・六度
|
73 |
アメリカ合衆国 |
パーマー観測所、南極 |
南緯六十四・五度 |
西経六十四・〇度
|
74 |
アメリカ合衆国 |
アッシュランド、カンザス |
北緯三十七・二度 |
西経九十九・八鹿
|
75 |
アメリカ合衆国 |
シャーロッツビル、ヴァージニア |
北緯三十八・〇度 |
西経七十八・〇度
|
76 |
アメリカ合衆国 |
サルチャケット、アラスカ |
北緯六十四・四度 |
西経百四十七・一度
|
77 |
アメリカ合衆国 |
ウェーク島 |
北緯十九・三度 |
東経百六十六・六度
|
78 |
アメリカ合衆国 |
ミッドウェー諸島 |
北緯二十八・〇度 |
西経百七十七・〇度
|
79 |
アメリカ合衆国 |
オアフ、ハワイ |
北緯二十一・五度 |
西経百五十八・〇度
|
80 |
アメリカ合衆国 |
ユピー、グアム |
北緯十三・七度 |
東経百四十四・九度
|
表2B 放射性核種監視のための実験施設の表
|
実験施設について責任を負う国 |
実験施設の名称及び所在地
|
1 |
アルゼンティン |
国立核規制委員会 ブエノス・アイレス
|
2 |
オーストラリア |
オーストラリア放射線研究所 メルボルン、ヴィクトリア
|
3 |
オーストリア |
オーストリア研究センター ザイバースドルフ
|
4 |
ブラジル |
放射線防護測定研究所 リオ・デ・ジャネイロ
|
5 |
カナダ |
ヘルス・カナダ オタワ、オンタリオ
|
6 |
中国 |
北京
|
7 |
フィンランド |
放射線原子力安全センター ヘルシンキ
|
8 |
フランス |
原子力庁 モンレリ
|
9 |
イスラエル |
ソレック原子力研究センター ヤヴネ
|
10 |
イタリア |
国立環境保護庁研究所 ローマ
|
11 |
日本国 |
日本原子力研究所 東海、茨城
|
12 |
ニュー・ジーランド |
国立放射線研究所 クライストチャーチ
|
13 |
ロシア連邦 |
国防省特別検証機関中央放射線管理研究所 モスクワ
|
14 |
南アフリカ共和国 |
原子力公社 ペリンダバ
|
15 |
連合王国 |
ブラックネスト原子兵器機関 チルトン
|
16 |
アメリカ合衆国 |
マックレラン中央研究所 サクラメント、カリフォルニア
|
表3 水中音波監視観測所の表
|
観測所について責任を負う国 |
所在地 |
緯度 |
経度 |
形式
|
1 |
オーストラリア |
ケープ・ルーヴィン、西オーストラリア |
南緯三十四・四度 |
東経百十五・一度 |
水中聴音器
|
2 |
カナダ |
クイーン・シャーロット諸島、ブリティシュ・コロンビア |
北緯五十三・三度 |
西経百三二・五度 |
T相
|
3 |
チリ |
ファン・フェルナンデス島 |
南緯三十三・七度 |
西経七十八・八度 |
水中聴音器
|
4 |
フランス |
クロゼ諸島 |
南緯四十六・五度 |
東経五十二・二度 |
水中聴音器
|
5 |
フランス |
グアドループ |
北緯十六・三度 |
西経六十一・一度 |
T相
|
6 |
メキシコ |
クラリオン島 |
北緯十八・二度 |
西経百十四・六度 |
T相
|
7 |
ポルトガル |
フローレス |
北緯三十九・三度 |
西経三十一・三度 |
T相
|
8 |
連合王国 |
英領インド洋地域又はチャゴス群島 |
南緯七・三度 |
東経七十二・四度 |
水中聴音器
|
9 |
連合王国 |
トリスタン・ダ・クーニャ |
南緯三十七・二度 |
西経十二・五度 |
T相
|
10 |
アメリカ合衆国 |
アセンション |
南緯八・〇度 |
西経十四・四度 |
水中聴音機
|
11 |
アメリカ合衆国 |
ウェーク島 |
北緯十九・三度 |
東経百六十六・六度 |
水中聴音機
|
表4 微気圧振動監視観測所の表
|
観測所について責任を負う国 |
所在地 |
緯度 |
経度
|
1 |
アルゼンティン |
パソ・フローレス |
南緯四十・七度 |
西経七十・六度
|
2 |
アルゼンティン |
ウシュアイア |
南緯五十五・〇度 |
西経六十八・〇度
|
3 |
オーストラリア |
デイヴィス基地、南極 |
南緯六十八・四度 |
東経七十七・六度
|
4 |
オーストラリア |
ナロジン、西オーストラリア |
南緯三十二・九度 |
東経百十七・二度
|
5 |
オーストラリア |
ホバート、タスマニア |
南緯四十二・一度 |
東経百四十七・二度
|
6 |
オーストラリア |
ココス諸島 |
南緯十二・三度 |
東経九十七・〇度
|
7 |
オーストラリア |
ワラマンガ、北部特別地城 |
南緯十九・九度 |
東経百三十四・三度
|
8 |
ボリヴィア |
ラ・パス |
南緯十六・三度 |
西経六十八二度
|
9 |
ブラジル |
ブラジリア |
南緯十五・六度 |
西経四十八・〇度
|
10 |
カナダ |
ラック・デュ・ボネ、マニトバ |
北緯五十・二度 |
西経九十五・九度
|
11 |
カーボ・ヴェルデ |
カーボ・ヴェルデ諸島 |
北緯十六・〇度 |
西経二十四・〇度
|
12 |
中央アフリカ共和国 |
バンギ |
北緯五・二度 |
東経十八・四度
|
13 |
チリ |
イースター島 |
南緯二十七・〇度 |
西経百九・二度
|
14 |
チリ |
ファン・フェルナンデス島 |
南緯三十三・八度 |
西経八十・七度
|
15 |
中国 |
北京 |
北緯四十・〇度 |
東経百十六・〇度
|
16 |
中国 |
昆明 |
北緯二十五・〇度 |
東経百二・八度
|
17 |
象牙海岸共和国 |
ディンボクロ |
北緯六・七度 |
西経四・九度
|
18 |
デンマーク |
ドゥンダ、グリーンランド |
北緯七十六・五度 |
西経六十八・七度
|
19 |
ジブティ |
ジブティ |
北緯十一・三度 |
東経四十三・五度
|
20 |
エクアドル |
ガラパゴス諸島 |
北緯〇・〇度 |
西経九十丁七度
|
21 |
フランス |
マルクザ諸島 |
南緯十・〇度 |
西経百四十・〇度
|
22 |
フランス |
ポート・ラゲール、ニュー・カレドニア |
南緯二十二・一度 |
東経百六十六・三度
|
23 |
フランス |
ケルゲレン |
南緯四十九・二度 |
東経六十九・一度
|
24 |
フランス |
タヒティ |
南緯十七・六度 |
西経百四十九・六度
|
25 |
フランス |
クールー、仏領ギアナ |
北緯五・二度 |
西経五十二・七度
|
26 |
ドイツ |
フライウンク |
北緯四十八・九度 |
東経十三・七度
|
27 |
ドイツ |
ゲオルク・フォン・ノイマイヤー、南極 |
南緯七十・六度 |
西経八・四度
|
28 |
未定 |
未定 |
未定 |
未定
|
29 |
イラン・イスラム共和国 |
テヘラン |
北緯三十五・七度 |
東経五十一・四度
|
30 |
日本国 |
筑波 |
北緯三十六・〇度 |
東経百四十・一度
|
31 |
カザフスタン |
アクチュビンスク |
北緯五十・四度 |
東経五十八・〇度
|
32 |
ケニア |
キリマンボゴ |
南緯一・三度 |
東経三十六・八度
|
33 |
マダガスカル |
アンタナナリボ |
南緯十八・八度 |
東経四十七・五度
|
34 |
モンゴル国 |
ジャヴフラント |
北緯四十八・〇度 |
東経百六・八度
|
35 |
ナミビア |
ツメブ |
南緯十九・一度 |
東経十七・四度
|
36 |
ニュー・ジーランド |
チャタム諸島 |
南緯四十四・〇度 |
西経百七十六・五度
|
37 |
ノールウェー |
カラショーク |
北緯六十九・五度 |
東経二十五・五度
|
38 |
パキスタン |
ラヒムヤール・カーン |
北緯二十八・二度 |
東経七十・三度
|
39 |
パラオ |
パラオ |
北緯七・五度 |
東経百三十四・五度
|
40 |
パプア・ニューギニア |
ラバウル |
南緯四・一度 |
東経百五十二・一度
|
41 |
パラグアイ |
ビジャ・フロリダ |
南緯二十六・三度 |
西経五十七・三度
|
42 |
ポルトガル |
アゾレス |
北緯三十七・八度 |
西経二十五・五度
|
43 |
ロシア連邦 |
ドゥブナ |
北緯五十六・七度 |
東経三十七・三度
|
44 |
ロシア連邦 |
ペトロパヴロフスク・カムチャツキー |
北緯五十三・一度 |
東経百五十八・八度
|
45 |
ロシア連邦 |
ウスリースク |
北緯四十三・七度 |
東経百三十一・九度
|
46 |
ロシア連邦 |
ザレソヴォ |
北緯五十三・九度 |
東経八十四・八度
|
47 |
南アフリカ共和国 |
ボソフ |
南緯二十八・六度 |
東経二十五・四度
|
48 |
テュニジア |
ターラ |
北緯三十五・六度 |
東経八・七度
|
49 |
連合王国 |
トリスタン・ダ・クーニャ |
南緯三十七・〇度 |
西経十二・三度
|
50 |
連合王国 |
アセンション |
南緯八・〇度 |
西経十四・三度
|
51 |
連合王国 |
バーミューダ |
北緯三十二・〇度 |
西経六十四・五度
|
52 |
連合王国 |
英領インド洋地城又はチャゴス群島 |
南緯五・〇度 |
東経七十二・〇度
|
53 |
アメリカ合衆国 |
イールソン、アラスカ |
北緯六十四・八度 |
西経百四十六・九度
|
54 |
アメリカ合衆国 |
シプル観測所、南極 |
南緯七十五・五度 |
西経八十三・六度
|
55 |
アメリカ合衆国 |
ウィンドレス・バイト、南極 |
南緯七十七・五度 |
東経百六十一・八度
|
56 |
アメリカ合衆国 |
ニューポート、ワシントン |
北緯四十八・三度 |
西経百十七・一度
|
57 |
アメリカ合衆国 |
ピニョン・フラット、カリフォルニア |
北緯三十三・六度 |
西経百十六・五度
|
58 |
アメリカ合衆国 |
ミッドウェー諸島 |
北緯二十八・一度 |
西経百七十七・二度
|
59 |
アメリカ合衆国 |
ハワイ、ハワイ |
北緯十九・六度 |
西経百五十五・三度
|
60 |
アメリカ合衆国 |
ウェーク島 |
北緯十九・三度 |
東経百六十六・六度
|
議定書の附属書二 国際データセンターによる事象の標準的な選別のための特徴付けの要素
1 国際データセンターによる事象の標準的な選別のための基準は、国際監視制度のすべての監視技術によって得られるデータを総合的に処理する過程において決定される事象の標準的な特徴付けの要素に基づくものとする。事象の標準的な選別においては、世界的規模の選別のための基準及び可能な場合には地域的な相違を考慮するための補足的な選別のための基準を使用する。
2 国際監視制度の地震学的監視によって探知される事象については、特に、次の要素を使用することができる。
事象が発生した位置
事象が発生した深度
実体波マグニチュードに対する表面波マグニチュードの比率
信号の周波数成分
位相のスペクトル比
地震波のスペクトル解析の際の形状判断
P波の初動
発震機構
地震波の位相の相対的な励起
他の事象との比較
適当な場合には地域的な要素
3 国際監視制度の水中音波監視によって探知される事象については、特に、次の要素を使用することができる。
信号の周波数成分(折点周波数、広帯域エネルギー、平均中心周波数及び帯域幅を含む。)
周波数に依存する信号の継続時間スペクトル比
バブル・パルス信号の有無及びバブル・パルスの遅延
4 国際監視制度の微気圧振動監視によって探知される事象については、特に、次の要素を使用することができる。
信号の周波数成分及び信号の分散
信号の継続時間
最大振幅
5 国際監視制度の放射性核種監視によって探知される事象については、特に、次の要素を使用することができる。
通常存在する天然放射性核種及び人工放射性核種の濃度
特定の核分裂生成物及び放射化生成物の濃度であって通常観測される濃度を超えるもの
一の特定の核分裂生成物の他の特定の核分裂生成物に対する比率及び一の特定の放射化生成物の他の特定の放射化生成物に対する比率
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