勞務者ノ就職及從業ニ關スル件

• 昭和二十一年一月十日厚生省令第二号
• 施行:昭和二十一年一月十日 → 附則第一項
• 廃止:昭和二十七年四月二十八日 → ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件に基く労働省関係諸命令の廃止に関する法律
• 別称:勞務者ノ就職及從業ニ關スル件、勞務者の就職及從業に關する件
• 常用漢字表記:労務者ノ就業及従業ニ関スル件
• 註: 者は者、敎は教、社は社、勤は勤、署は署、吿は告、徵は徴、狀は状、類は類、虛は虚、難は難のJIS標準漢字 (JIS X 0208) 外の異体字である。Unicode表のBMP（基本多言語面、0面）が表示できるブラウザ環境でなければ、正しく表示されない。なお、U+FA30からU+FA60の文字は、JIS X 0213対応のフォントを指定してある。

昭和二十年勅令第五百四十二號ニ基ク勞務者ノ就職及從業ニ關スル件左ノ通定ム

昭和二十一年一月十日

厚生大臣　 芦田　 　 均

第一條　 工場、事業場其ノ他ノ場所ノ事業主ハ其ノ使用スル勞務者ノ賃金、給料、就業時間其ノ他ノ勞働條件ニ關シ其ノ國籍、宗敎又ハ社會的地位ノ故ヲ以テ當該勞務者ノ對シ有利又ハ不利ナル差別的取扱ヲ爲スコトヲ得ズ

第二條　 地方長官又ハ勤勞署長本令ノ施行ニ關シ必要アリト認ムルトキハ關係者ヨリ報吿ヲ徵スルコトヲ得

地方長官又ハ勤勞署長本令ノ施行ニ關シ必要アリト認ムルトキハ當該官吏ヲシテ關係ノ工場、事業場其ノ他ノ場所ニ臨檢シ就業ノ狀況又ハ帳簿書類其ノ他ノ物件ヲ檢査セシムルコトヲ得此ノ場合ニ於テハ當該官吏ヲシテ其ノ身分ヲ示ス別表證票ヲ携帶セシムベシ

第三條　 第一條ノ規定ニ違反シタル者ハ三千圓以下ノ罰金ニ處ス

第四條　 第二條第一項ノ規定ニ依ル報吿ヲ怠リ若ハ虛僞ノ報吿ヲ爲シタル者亦ハ同條第二項ノ規定ニ依ル當該官吏ノ檢査ヲ拒ミ、妨ゲ若ハ忌難シタル者ハ五百圓以下ノ罰金ニ處ス

第五條　 法人ノ代表者又ハ法人若ハ人ノ代理人、使用人其ノ他ノ從業者其ノ法人又ハ人ノ業務ニ關シ第三條又ハ前條前段ノ違反行爲ヲ爲シタルトキハ行爲者ヲ罰スルノ外其ノ法人又ハ人ニ對シ前二條ノ罰金ヲ科ス

附則

本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス

別表

（表面）

（裏面）

註　 本票ノ用紙ノ大キサハ國定規格Ａ７判（74mm×105mm）トシ中央點線ノ所ヨリ二ツ折トス