プロジェクト・マネジャーが知るべき97のこと/チームのモラルづくり
プロジェクト・マネジャーの大きな役割は、チームのモラルを育てるような仕事環境を作ることです。それに取りかかるときに役立つコツをいくつか紹介しましょう。
- チームにプロジェクトの方向性をある程度コントロールさせましょう。チームと頻繁に会話していますか?定期的にインプットを求めていますか?だれかが何か提案したり、不満を言ったとき、あなたには積極的に行動して変えていく気がありますか?
- チームを「官僚機構」から守りましょう。どんな組織にも共通のルールがあるものです。あなたの仕事のひとつは、状況に応じて共通のルールを適用することです。「状況に応じて」というのは、場合によって、あなたはチームを官僚機構から守ることを意味しています。作業スペースの装飾を禁止するルールが社内通達として発表されたら、あなたはマネジメントに抗議して、ビルがルービックキューブのコレクションを並べておけるよう主張しますか?たとえあなたが負けたとしても、これはチームのモラルにとっては有益です。
- 仕事環境を改善する方法を探しましょう。あるとき窓側の作業スペースで仕事をしているエンジニアがいました。しかし、会社の組織図によると、彼は窓側のオフィスを使うことを許可されていませんでした。会社はどのようにこれを解決したと思いますか?作業スペースは配置替えされて、仕事場にあった窓は塞がれました。すぐれたマネジャーであれば、「家具の秩序」に抗議するよりも、自ら率先して窓を塞いでいたパーティションを動かすでしょう。
- チームがチームであることを意識させましょう。毎週のチームミーティングで順繰りに「今週の優秀賞」を設けているチームもあります。ラスはこう言います。「今回はマリーにチームプレイヤー賞を与えたいと思います。彼女は木曜の晩遅くまで仕事をしてくれたためです。ドキュメントを受け取るのは遅くなりましたが、私は彼女の努力に感謝しています。私たちはそのイテレーションを金曜日の朝に完了しました」その翌週、今度はマリーが別のチームメンバーの貢献を認めて、賞を渡します。
- ワークライフバランスを尊重しましょう。ときには残業を求めるのもやむを得ませんが、彼らの生活から時間を奪うのであれば、そのお返しをする必要があります。従業員は朝に医者の予約を入れたり、午後に子どもの演奏会に出席するのをためらうべきではありません。締め切りに間に合わせるために、夜遅くまで仕事をしたあとであれば、なおさらです。
- 原因と結果が、どのようにモラルを形づくるのか理解しましょう。過去のチームであなたや他人をやる気にさせたことを単純に再現しようとしても、重要な要素を見失っている可能性があります。「チームの業務状況を改善するために、私には何ができるのだろうか」と自問しましょう。変化を起こすために実際に行動すると、たいていの場合、モラルは改善していきます。
- あなたの行動が目に見えるようにしましょう。あなたもチームの一員です。したがって、チームはあなたがやっている仕事について知っておくべきです。いつも閉ざされたドアの向こうにいるマネジャーは、不信感を抱かれやすいものです。チームの利益のために、オープンに仕事をしているマネジャーには、みんなついてきてくれるものです。
あなたの組織にもモラルを改善する絶好のチャンスがあるはずです。意識的にチャンスを求めて、うまく活用しましょう。うまくいったら、それを他人と共有しましょう。
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