イソップ童話集/犬と牛
< イソップ童話集
- あるとき一ぴきの犬が、たいへんつかれたので、枯草の一ぱいはいった「かいばおけ」の中へもぐりこんで、ぐうぐういい気持でねてしまいました。
- するとそこへ、非常におなかのすいた牛がよろよろやって来て、これはありがたいと、その枯草をたべようとしますと、犬は怒ってワンワンほえたてて、どうしてもそばへよせつけません。牛はいろいろたのみましたが、どうしても犬がきいてくれないので、とうとうどなりました。
- 「きさまは何という性わるだろう。きさまは自分ではたべられもしない枯草を、ひとにもくわせまいとするのか。」