イソップ童話集/のどのかわいたはと
< イソップ童話集
- ある、てんきのよい日、一羽のはとが晴れたそらを、たのしげに、とびまわって居ましたが、そのうちに、のどがかわきだして、たまらなくなりました。
- どんなちょっぴりの水でもいいから、のみたいものだとおもって、とびながらさがしまわっている中に、ふと、ある家ののきのところに、なみなみと水のはいっているコップを見つけました。はとはうれしさにとびたつような思いで、いきおいこんで、そのコップにとびつきました。
- すると、どうでしょう、ガタンと大きな音がしたと思うと、はとは、くちばしや、あたまに、ひどいけがをして、下のとおりみちへ、なげだされてしまいました。はとがコップだと思ったのは、それはかんばんにかいてあったコップの絵だったのです。
- かんばんにぶっつかって、大けがをしたはとは、地の上で、ばたばたくるしんでいるところを、そのへんの、いたずら子供たちに、つかまえられてしまいました。