陸軍敎育會議條例

陸軍敎育會議條例別册ノ通定ム

明治十九年七月二十六日 陸軍大臣伯爵大山巖

(別册)

陸軍敎育會議條例

第一條  陸軍敎育會議ハ軍隊ノ敎育ヲシテ一途ニ出テ諸學校ノ敎授スル所相牴牾スルヿ勿ラシメ且其進步ヲ計ル爲メ之ヲ設ク

第二條  此會議ハ槪子左ニ揭クル事項ニ就キ審議ヲ遂ケ大臣ノ顧問ヲ對フルモノトスル

  軍隊敎育ニ關スル事

  學校ノ敎則ヲ審議スル事

  學校ヲ新設シ又ハ之ヲ廢スル事

第三條  此會議ハ左ニ揭クル所ノ諸官ヲ以テ議員ヲ組織シ其下ニ庶幾若干名ヲ附ス

參議本部次官

諸學校及敎導團長

砲工兵會議長

陸軍省各局長

第四條  此會議ハ陸軍大臣ノ意見ヲ以テ所要ノ議員ヲ召集シ陸軍省ニ於テ之ヲ開ク

第五條  此會議ハ全般ノ敎育ニ關涉スルコトアルヲ以テ文部高等官ヲシテ議事ニ參列セシムルコトアルヘシ

第六條  議長ハ議列中高級古參ノヲ之ニ充テ書記ハ議事ニ關係サル陸軍省中各局ノ議員ヲ以テ兼掌セシム

第七條  此會議ニ於テ經費ヲ要スルコトアルトキハ豫メ陸軍大臣ニ上申シ其許可ヲ請フヘシ

第八條  議長ハ議事ニ就キ諮問ヲ要スルコトアルトキハ所管長官ニ照會シテ各兵科各部ノ將校ヲ會議ニ出席セシムルコトヲ得

第九條  會議ニ於テ議決セシ事件ハ議長ヨリ理由ヲ具ヘテ陸軍大臣ニ之ヲ通達スヘシ

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