国際連合安全保障理事会決議第千九百五号(イラク開発基金の枠組み等の延長に関する決議)に関する件


○外務省告示第百二十一号

平成二十一年十二月二十一日、国際連合安全保障理事会において、イラク開発基金の枠組み等の延長に関する次の決議が採択された。

平成二十二年三月二十六日

外務大臣 岡田 克也

(訳文)

二千九年十二月二十一日に安全保障理事会がその第六千二百四十九回会合において採択した決議第千九百五号(二千九年)

安全保障理事会は、

本決議に附属されている二千九年十二月十三日付けイラク首相発安全保障理事会議長あて書簡に留意し、

イラクにおける前向きな進展及び現在の状況が決議第六百六十一号(千九百九十年)の採択時の状況から大きく異なっていることを認識し、イラクの機関が強化されていることを認識し、さらに、決議第六百六十一号(千九百九十年)の採択前にイラクが保持していた国際的な地位と同等の地位を達成することの重要性を認識し、

イラク首相発書簡が、前政権から承継した債務及び請求を解決し並びにこれらの債務及び請求が解決されるまで引き続き取り組むというイラク政府の約束を再確認するとともに、イラク政府がこの過程を完了するために作業するに当たり、国際社会の継続的支援を要請していることを認識し、

イラクの資源が、イラク国民の利益のために透明性及び説明責任をもって利用されていることを確保するようイラク政府を支援するに当たり、イラク開発基金及び国際諮問監視理事会の重要な役割並びに決議第千四百八十三号(二千三年)の22の規定を認識し、また、イラクが二千十年に、財務専門家委員会(COFE)を含めるため、イラク開発基金及び国際諮問監視理事会に替わる取決めに移行する必要性を認識し、

国際連合憲章第七章の下で行動して、

1 石油、石油製品及び天然ガスの輸出販売からの収益をイラク開発基金へ入金するために決議第千四百八十三号(二千三年)の20の規定で設立された枠組み及び国際諮問監視理事会によるイラク開発基金の監視のために決議第千四百八十三号(二千三年)の12及び決議第千五百四十六号(二千四年)の24に規定される枠組みを二千十年十二月三十一日まで延長することを決定する。さらに、決議第千五百四十六号(二千四年)の27の規定に定める例外に従うことを条件として、決議第千四百八十三号(二千三年)の23の規定に記された資金、金融資産及び経済資源の観点を含め、同決議の22の規定は同じ期限まで適用され続けることを決定する。

2 さらに、イラク開発基金への収益の入金及び国際諮問監視理事会の役割のための前段の規定並びに決議第千四百八十三号(二千三年)の22の規定は、イラク政府の要請に基づき又は遅くとも二千十年六月十五日までに見直されることを決定する。

3 事務総長に対し、現行のイラク開発基金の財務上及び管理上の監視の強化において得られた進展に関する詳細、並びに、それに替わる取決めを履行するために検討されるべき法的問題及び選択肢、並びに、開発基金に替わる取決めの準備におけるイラク政府の進展の評価を含む書面による報告を四半期ごと(最初の報告は遅くとも二千十年四月一日までとする。)に安全保障理事会に提供することを要請する。

4 イラク政府に対し、二千十年四月一日までに必要な行動計画及び期限を定めること、並びに、二千十年十二月三十一日までの開発基金後の制度への適時かつ効果的な移行を確保することを要請する。かかる制度は、IMFスタンドバイ取極の要件を考慮し、外部監査の取決めを含め、イラクが決議第千四百八十三号(二千三年)の21の規定において定められている義務を果たすことができるようにする。

5 イラク政府に対し、財務専門家委員会(COFE)委員長を通じ四半期ごとに安全保障理事会に報告することを要請する。かかる最初の報告は遅くとも二千十年四月一日までに行い、開発基金からの移行のための行動計画及び期限並びに現行のイラク開発基金の財務上及び管理上の監視の強化において得られた進展についての詳細を提示し、その後の四半期ごとの報告では、行動計画に対する進展及び監視の改善の評価を提示するものとする。

6 この問題に引き続き積極的に関与することを決定する。

附属書

二千九年十二月十三日付けイラク首相発安全保障理事会議長あて書簡

私は、イラクが前政権から承継した債務及び請求の問題の満足すべき解決を見出すと約束することを明らかにした安全保障理事会議長あて二千八年十二月七日付けの私の書簡に言及する。当該書簡において、私は、国際社会により提供されている一時的な支援は、その目標の達成を可能にするために継続されるべきであるとのイラク政府の希望を表明した。また、私は、イラク政府が、イラク開発基金は、石油及びガス収入がイラク国民の最善の利益となるように使用されることを確実にする上で重要な役割を果たしていること、並びに、国際諮問監視理事会は、それらの資源が透明性のある、かつ責任ある方法で管理されることを確実にすることの助けとなると認識していることを明らかにした。二千十年にイラク政府は、石油収入が引き続き公正にかつイラク国民の利益となるように使用されることを確実にするために、イラク開発基金及び国際諮問監視理事会に関する適切な取決めを作成する。かかる取決めは、憲法並びに透明性、説明責任及び誠実性に関する国際的な最良の慣行に従ったものとなる。ここに、私は、二千九年において、イラク政府は、公的債務の削減に関する合意、及び、特定の請求に関する他の二者間合意の締結によるものを含め、上記の債務及び請求の解決において大きな進展があったことを確認する。

二千九年の残余の期間中及び二千十年に、我々はイラク国民に利益をもたらすために石油及びガス収入を管理しつつ、イラクの国際的な金融上の地位を回復するための行動をとる。

それらの目標は、決議第千八百五十九号(二千八年)に定める条件及び枠組みが延長される安全保障理事会の決議の採択による国際社会の継続的な支援がなければ達成することはできない。当該決議は、イラク開発基金及び国際諮問監視理事会の権限の十二箇月間の延長に関するものであった。新たな延長の再検討は、イラク政府の要請に基づき、二千十年六月十五日より前に行われるべきである。

私は、貴議長が可能な限り早期に安全保障理事会の理事国に対し本書簡を配布し、上記の権限の延長に関して現在起草されつつある決議に本書簡を附属書として添付して頂ければ幸いである。

貴議長に敬意を表する。

ヌーリー・カミル・アル・マーリキー

イラク共和国首相

二〇〇九年十二月十三日


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